地元民が教える!横浜ナポリタンの名店ガイド
ご存知かと思いますが、ナポリタンはイタリアのナポリ発祥パスタではありません。
諸説あるようですが、ナポリタンは「横浜発祥」と言われています。
せっかくなら、全国的に有名となった洋食の定番「ナポリタン」を横浜で食べてみませんか?
地元民が教える!横浜ナポリタンの名店ガイド
ナポリタンという料理と、第二次世界大戦後GHQに接収された歴史は深く絡んでいます。
ホテルニューグランドのホームページにも掲載されていますが、
「2代目総料理長 入江茂忠が、接収時代、茹でたスパゲッティに塩・胡椒・トマトケチャップを和えた物を米兵が食べているのを知り、アレンジを加えて生み出した一品。」という説明があり、
横浜では、こちらにある入江氏のもと、ナポリタンの作り方を学んだという料理人たちがいて、ナポリタンを一般庶民へと広めました。
ホテル ニューグランド「ザ・カフェ」(元町・中華街駅)
ホテル ニューグランド「ザ・カフェ」が日本のナポリタン発祥の地と言われています。
上記にある通り、2代目総料理長 入江氏が限られた食材で作ったのがナポリタンの原型と言われています。
戦後すぐにホテル ニューグランドはGHQに接収され、マッカーサー元帥が宿泊していたというのは有名ですが、当時は横浜も焼け野原だったため日本には食料も少なく、米軍から支給される材料を使った料理を作っていたそうです。
当時より美味しくなっているとは思いますが、ナポリタン発祥のお店で食べるのは感慨深いですね。

ホテル ニューグランド ザ・カフェ
所在地:横浜市中区山下町10 ホテル ニューグランド 本館1F
URL:https://www.hotel-newgrand.co.jp/the-cafe/
センターグリル(桜木町駅/野毛)
横浜の洋食屋さんでは有名なセンターグリル。
横浜のディープスポットと呼ばれる野毛にあります。
このセンターグリルはホテルニューグランドから伝わったナポリタンで、手に入りにくい材料だけトマトケチャップに変更をしたと言います。
横浜が発祥の「ナポリタン」
元祖は「ホテルニューグランド」さんの生トマトを使ったソースで作られたもの。
しかし当店では創業時からケチャップを使用しています。
初代・石橋豊吉は「ホテルニューグランド」の初代総料理長、サリー・ワイル氏が経営していたセンターホテルで働いて「センターグリル」として開業しました。
当時、ホテルで使っていたような生トマトは希少な高級品で、街の洋食店では手に入りずらく、ケチャップで代用していたと伝えられています。
材料がケチャップ、野菜、ロースハム、麺とシンプルなだけに火加減のごまかしはききません。
麺は日本初のスパゲッティ「ボルカノ」の2.2mm極太麺。ゆでて一晩寝かせてもっちり感をだしてます。
調理は、ケチャップを入れてからしっかりと炒めることにより酸味が飛び、甘みが引き出されています。
センターグリルのナポリタンを食べれば、これが日本のナポリタンの原型だと感じるでしょう。
NOアルデンテの太いパスタは、イタリア料理ではないとご理解いただけるはず。


米国風洋食レストラン センターグリル
所在地:横浜市中区花咲町1-9
URL:https://www.center-grill.com/
ぱぁら〜 泉(南太田駅)
京浜急行 南太田駅 出てすぐ見える喫茶店 ぱぁら〜泉。なぜ喫茶店?と言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらのメニューにある「ポラタ」というパスタ。こちらが地元民には有名なナポリタンなんです。
昭和42年創業の喫茶店で、60年近く営業している昭和を感じられるお店です。
ランチにはこのポラタを求めて、お客様が多く混雑しています。


珈琲 ぱぁら〜 泉
所在地:横浜市南区南太田1-27-10
URL:https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140306/14014904/ (食べログ)
公式X:https://x.com/parlorizumi
キッチン友(白楽駅)
東急東横線 白楽駅から程近く、六角橋商店街にある洋食屋さん「キッチン友」のナポリタン。
近くには神奈川大学などもあり、学生が多い街です。
以前こちらのお店、「孤独のグルメ」でも紹介されたお店です。(その時は別の料理が紹介されましたが・・・)
キッチン友のナポリタンは濃厚なタイプ。食べ盛りの学生さんにも人気のお店。
オーナーご夫妻もやや高齢になっていましたが、お孫さんが跡を継がれたということで、まだまだこちらのナポリタンも健在です!


キッチン友
所在地:横浜市神奈川区六角橋1-7-21
URL:https://tabelog.com/kanagawa/A1401/A140205/14002176/ (食べログ)
公式Instagram:https://www.instagram.com/kicchin_tomo/
昭和酒場めりけん食堂(横浜駅)
こちらで挙げたお店の中では、比較的新しいお店になりますが、お店の名前の通り昭和を感じられるお店です。なんとナポリタンにお味噌汁がついてきます。
居酒屋さんではありますが、食事もしっかりできるお店で、かなりボリューミーなナポリタンを食べられます。王道のトマトケチャップのナポリタンですが、トッピングが色々できるようになっていて、下にある写真は目玉焼きをトッピングにしました。
少し濃い味のナポリタンに目玉焼きを乗せると、マイルドさが加わり美味しいです。

昭和酒場めりけん食堂
所在地:横浜市西区高島2-14-9 アソビル1F(アソビル横丁内)
URL:https://meriken-yokohama.com/
横浜には「日本ナポリタン学会」というものがある!
横浜発祥のナポリタン。もう一歩踏み込んでいる「日本ナポリタン学会」なるものがあるのはご存知でしょうか??
横浜の「ホテルニューグランド」で誕生し、全国に伝播した「ナポリタン」を、戦後日本の復興・発展を象徴する貴重な食文化として再認識、フェニックスシティ・ヨコハマの成り立ちを象徴する、誇るべき「ブランド」として顕在化することで、横浜市民のみならず、元気を失いかけている日本人の「プライド」形成に寄与し、横浜から元気な日本をつくっていくことを目指します。
ナポリタンをこんなに熱く考えている人々が横浜にはいらっしゃいます。
もう、ただの「洋食の1品」という枠を超えています。
世代によっては「ナポリタン」に対する思い入れもさまざまですね。
日本ナポリタン学会
URL:http://naporitan.org/
日本ナポリタン学会 会長 田中健介氏の著書「ナポリタンの不思議」は、横浜発祥のナポリタンが全国にまで広げた視点で書かれた書籍です。
なかなか面白いので、「ナポリタン」が気になるという方には是非ご一読いただければと思います。

ナポリタン発祥の横浜で、ナポリタンを食べよう!
たかがナポリタン、されどナポリタン。
具材も味付けもスパゲティの太さもお店によって様々、出しているお店もホテルのレストランから洋食屋、喫茶店、居酒屋とこれもまた様々。
横浜発祥のナポリタン、意外と奥が深い。
横浜で「ナポリタン」の食べ比べなんていうのも、横浜での変わった体験になるかもしれません。
是非横浜でナポリタンを食べてみてください!