横浜で暮らし、働き、子育てをする世代にとって、最近よく耳にするようになった「子ども食堂」。以前は「食事のサポートが必要な家庭のための場所」という、どこか特定の対象に向けた活動というイメージを持たれていたかもしれません。しかし今では単に「貧困対策や支援」のみでなく「孤食の解消」「地域交流」「居場所づくり」として解釈された展開を見せる食堂が増えています。
それは外国の方や障害を持った方との交流をも含む「境遇を問わず、誰もが地域の一員として迎え入れられる、現代の広場」という広がりを見せているのです。
今回は、横浜市内で特に人口が多く、子育て世代の関心が高いエリアを中心に5つの食堂をご紹介します。
なぜ今、横浜で「子ども食堂」が盛り上がっているのか?
横浜市だけではありませんが、都市部というのは共働き世帯が多いもの。また、大規模な再開発が進んだ港北区、青葉区、中区、西区などのエリアでは、利便性と引き換えに「地域との接点の少なさ」を感じている方も少なくないのではないでしょうか。
そんな中、2026年1月現在、横浜市内の子ども食堂は「孤食を解消する場所」から、「多世代が混ざり合うコミュニティのハブ」へとアップデートされています。
1. 「孤食」を「共食」へ。親たちの救いにも
仕事で帰りが遅くなる日、子どもが一人で夕食を食べる。そんな「孤食」を防ぐのはもちろんですが、実は「親の負担軽減」も大きなポイントです。週に一度、あるいは月に一度でも、「誰かが作った温かいご飯を、誰かと一緒に食べる」時間は、家事に仕事に追われる親世代にとって、心のリセットボタンのような役割を果たしています。
2. 令和の「近所付き合い」の形
マンションの隣人の顔を知らなくても、子ども食堂に行けば「いつもの顔」がある。学校でも家でもない、心地よい「第3の居場所(サードプレイス)」として、子ども食堂は街のインフラになりつつあります。
実は大人も行っていい?「地域交流」のリアル
「子どもがいないけれど、行ってもいいの?」という声をよく聞きます。結論から言うと、「大人の参加は大歓迎の施設もある」です。
ただし食堂により方針が異なるため、必ず事前に確認してくださいね!
「食べる」ことが支援になる仕組みも
「大人も歓迎」の食堂では、大人の料金を少し高め(500円〜など)に設定しています。この「大人料金」が、子どもたちの無料分や安価な食事代を支える寄付(ドネーション)になる仕組みです。つまり、大人がそこで食事を楽しむこと自体が、間接的に地域の子どもたちを支える活動に繋がっているのです。
また、ボランティアとして調理や片付けを手伝う方もいらっしゃるようです。退職後のプレセカンドライフとして、あるいは地域への恩返しとして、自分にできる形で関わる人が増えているのも、横浜らしい特徴です。
2026年1月、横浜の子ども食堂5選
色々な広がりを見せている「子ども食堂」ですが、運営はボランティア中心で、常に開催しているわけではなく、また継続活動するのかどうかも団体の意向によります。今回は「横浜こども食堂ネットワーク」に登録されている団体の中から、特にユニークな活動をしている5カ所をピックアップしました。
1. こどもがつくる食堂(西区)
「食べる」だけでなく「つくる」体験を重視した、教育的側面も強い食堂です。
- 特徴: 子どもたちが調理や接客のスタッフとして参加。自立心と社会性が育まれる場です。
- 所在地: 横浜市西区東ケ丘23-1(CASACO内)
- 開催日: 月曜・土曜
- 料金: 子ども無料、大人 500円
- 公式URL: CATEGORY こどもがつくる食堂 | Connection of the Children
2. しのぶ食堂(磯子区)
洋光台の地域コミュニティカフェ「結cafe」を舞台にした、多世代交流の拠点です。
- 特徴: 日曜の朝に開催される「朝食スタイル」。1日の始まりを地域のみんなと過ごせます。
- 所在地: 横浜市磯子区洋光台3-1-6
- 開催日: 毎月第2日曜日
- 料金: 子ども無料、大人 500円
- 公式URL: しのぶ食堂 公式
3. うお佐食堂(青葉区)
人口最多の青葉区で、地元の和食の名店「うお佐」がプロデュースする食堂です。
- 特徴: プロの料理人が作る本格的な食事が自慢。地域の子育て家庭の強い味方です。
- 所在地: 横浜市青葉区田奈町15-1
- 開催日: 2026年1月は準備期間につき、2月以降の開催予定(要HP確認)
- 料金: 100円〜(活動内容により変動)
- 公式URL: うお佐 公式
4. オリーブの子ども食堂(青葉区)
医療やケアの視点を取り入れた「オリーブボディケア」が運営。ただ食べるだけでなく、心身の健康や学びも大切にする先進的な居場所です。
- 特徴: 専門スタッフの目が行き届く安心感があり、不登校支援や学習支援とも連携。
- 所在地: 横浜市青葉区青葉台2丁目9-6(青葉台駅近く)
- 開催日: 毎月第2・第4土曜日など(詳細は公式HPを確認)
- 公式URL: https://oks.olivebodycare.healthcare/
5. 駒岡 丘の上こども食堂(鶴見区
「みんなが笑顔になれる居場所」をモットーに、駒岡地区で長年愛されている食堂です。
- 特徴: Facebookで活発に情報発信されており、手作りの温かい食事と地域住民の交流が魅力。
- 所在地: 横浜市鶴見区駒岡4-28-5(駒岡地区センターなど)
- 開催日: 月1〜2回、土曜日開催が中心(2026年1月24日予定)
- 公式URL: Facebook(最新情報)
近所の子ども食堂を探す
横浜市内の子ども食堂の網羅的な情報は、「横浜こども食堂ネットワーク」というポータルサイト、または横浜市ホームページからご確認いただけます。(子ども食堂の多くはボランティア運営されおり、開催日は主催団体により異なります。ご利用前には必ず確認されてください)
横浜こども食堂ネットワーク
https://yokohama-kodomoshokudo-net.jimdofree.com/
横浜市内のこどもの居場所を探す・支援する (横浜市ホームページ)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kosodate-kyoiku/ibasyo/find-shien.html
訪れる際のアドバイスとマナー
多くの子ども食堂は、善意のボランティアと寄付で成り立っています。スムーズに利用するために、以下の点に注意しましょう。
- 事前予約を確認: 食材のロスを防ぐため、事前予約制をとっている場所もあります。必ず公式サイトやSNSで最新情報をチェックしてください。
- アレルギー対応: 個別の対応が難しい場合があるため、事前に相談することをおすすめします。
- マナーを大切に: 「お客様」としてではなく、「コミュニティの仲間」として感謝の気持ちを持って参加しましょう。
横浜の新しい「当たり前」に
2026年、横浜の子ども食堂は「困ったときに助けてもらう場所」から、「みんなで楽しみながら街を支え合う場所」へと役割を広げています。
こんな場所あったんだ、と街を知るために利用してみる。あるいは、ボランティアとして参加してみる。そんな小さな一歩が、横浜という街をもっと住みやすく、温かい場所に変えていくのかもしれません。
まずは、あなたの街の近くで開催されている食堂を覗いてみませんか?


