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横浜を走る 都会のローカル線「JR鶴見線」ってどんなところ?

JR鶴見線

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横浜を走る 都会のローカル線「JR鶴見線」ってどんなところ?
横浜市鶴見区と川崎市川崎区の海沿いを走る「JR鶴見線」をご存知でしょうか。
JR鶴見線は、乗降者数や運行本数の少なさから「都会のローカル線」と呼ばれています。
このコンテンツは、横浜市鶴見区に停車する鶴見線についてご紹介します。

横浜を走る 都会のローカル線「JR鶴見線」ってどんなところ?

都会の電車といえば「待てば来る」というイメージがあります。
しかし、そのような常識を覆すのがJR鶴見線なのです。
時間帯によって雰囲気が異なることや無人駅に停車することが魅力の1つです。

JR鶴見線は、乗降者数や運行本数の少なさから「都会のローカル線」と呼ばれています。
そのため、鉄道ファンにはとても有名な路線で、メディアにも取り上げられるほどです。
今回は、そんな横浜市鶴見区を走る都会のローカル線「JR鶴見線」についてお伝えします。

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「JR鶴見線」の路線と歴史について

JR鶴見線は、横浜市鶴見区から川崎市川崎区の全13駅を結ぶ路線です。
黄色い車両が目を引くJR鶴見線の各駅と路線は、以下のようになっています。

  • 鶴見駅 ~ 扇町駅「本線(7.0km)」
  • 浅野駅 ~ 海芝浦駅「海芝浦支線(1.7km)」
  • 武蔵白石駅 ~ 大川駅「大川支線(1.0km)」

JR鶴見線は、本線と2支線で成り立っているため、3つの終着駅が存在します。
民家の少ない鶴見線一帯も、埋め立てられる1920年以前には海が広がっていました。
鶴見線で1番の魅力は、
都心へのアクセスの良さです。
出発駅の鶴見駅は、品川駅まで約20分/新宿駅まで約40分のアクセスとなっています。

鶴見駅
鶴見駅

工場が多い京浜工業地帯にあるため、利用する乗客のほとんどが工場の従業員です。
平日朝の通勤ラッシュ時間帯になると、乗客で3両編成の短い車両は大混雑します。
しかし、平日の昼間や土日祝の時刻表を見ると、運行本数が極端に少なっています。
これは、運行ダイヤが通勤のため乗客の輸送に特化して組まれているためです。
本線が1時間に1本、海芝浦駅が2時間に1本、大川駅に至っては1日3本となっています。

面白いのが、鶴見線駅の構内にさらに鶴見線に乗るための改札口があります。
鶴見線のホームは3番線と4番線。
ここには木製のベンチやアナログ大時計があり歴史を感じます。

JR鶴見線の歴史

JR鶴見線のはじまりは、
1926年に開業したJR鶴見線の前身となる「鶴見臨港鉄道」。

「鶴見臨港鉄道」は、浅野財閥が中心となり、浅野総一郎が取締役社長を務めていました。
現在も貨物輸送に利用されていますが、開業当時は貨物専用路線だったそうです。
その後、1943年に国有化されたことで「鶴見臨港鉄道」から「鶴見線」となりました。
国鉄の民営化に伴い、1987年からは東日本旅客鉄道(JR東日本)が運営しています。

鶴見線の前身は鶴見臨港鉄道株式会社という私鉄でした。

大正13年7月、浅野総一郎、大川平三郎、白石元治郎ら7名が埋立地への輸送機関として発足させました。

大正15年に浜川崎ー弁天橋間、白石ー大川間が開通、4月に安善ー石油(浜安善)間が開通し、営業を始めました。

昭和3年に浜川崎ー扇町を結ぶ路線が開通して第一期事業が終了し、第二期事業を経て、昭和9年2月に鶴見から扇町が全線開通しました。

昭和15年11月には新芝浦から海芝浦の貨物線が開通し、ようやく現在の路線が完成したのです。

昭和18年、戦時下で国鉄に買収され「鶴見線」となり、会社は現在不動産の賃貸を中心に事業を行っています。

鶴見臨港鉄道 – 横浜市鶴見区

国道駅は鶴見線で有名な駅のひとつ

鶴見線に乗り、しばらくするとひとつ目の駅に到着します。
「国道駅」。

ここの駅は独特の駅舎になっており、第二次世界大戦の傷跡が残る貴重な駅です

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鶴見線「開業当時の国道駅」 – Wikipedia
鶴見線 国道駅 駅舎
現在の国道駅

JR鶴見線にあるホームの特徴とは?

JR鶴見線のホームは、上下1つずつの線路のみとなっている単線です。
そして、乗降する際に1番気を付けたいのは、ホームと車両の幅が大きく広がってっていることです。
大人でも足を取られてしまうこともあるため、注意しながら乗り降りしましょう。

弁天橋駅ホーム
国道駅ホーム

ただ、今回はお伝えしなかった浜川崎駅まで行くと、貨物車両専用の線路が複数にまたがっています。
ここでは、たくさんの貨物専用車両と、貨物専用路線から始まったJR鶴見線の歴史を感じることができますね。
一見すると廃墟のような駅舎が多いですが、タイムスリップしたようなレトロで懐かしい雰囲気が最大の魅力です。
横浜という都会のど真ん中で走っているローカル線「JR鶴見線」。
この珍しさと雰囲気のギャップが、JR鶴見線におけるホームの特徴です。

1日かけて巡る「JR鶴見線」の見どころ

ここからは、JR鶴見線を「1日かけて巡る旅」における見どころを少しだけご紹介します。
最近では、俳優の佐藤健さんが2019年に放送された、NHKの番組で訪れていました。

全13駅のJR鶴見線は、出発駅の鶴見駅以外がすべて無人駅となっているのが特徴です。
そのため、駅は静かでとても質素です。
「夜の利用は不気味で怖さも倍増するため、少し心配…」

女性が1人で利用するのは、防犯面で気になりますよね。
ただ、私も鶴見線ユーザーですが、何度か利用していれば慣れてきます。
そして、駅によっては商店街などもあるため、安心です。

国道駅入口付近
鶴見小野駅「小野町通り共栄会」

改札口は、自動改札機が設置されておらず、券売機とSuicaやPASMOなどのICカードに対応した簡易改札機のみです。
どの駅の改札機も目立たないため、改札口を通る際は「入場」と「出場」をそれぞれ忘れずにタッチしましょう。

JR鶴見線で1番の絶景「海芝浦駅」には注意!

海芝浦駅は、JR鶴見線の中で1番人気がある一方、注意も必要な駅となっています。
人気の理由は、おもに以下の2点です。

  • ホームから海が一望できる絶景の駅
  • 改札口から出られない駅

なぞなぞクイズのような「改札口から出られない駅」についてお伝えします。
1か所のみとなっている海芝浦駅の改札口は、そのまま「株式会社東芝京浜事業所」の工場に繋がっているのです。
そもそも海芝浦駅は、東芝の従業員だけが利用するための駅なのです。

駅全体が東芝の敷地内となっているため、一般の方々は立ち入り禁止となっています。
また、東芝に関するすべての建物も撮影が一切NGとなっているため、気を付けましょう。

ただ、この駅の絶景を一般の方々が楽しめるように併設され、唯一立ち入ることができるのが「海芝公園」です。

海芝公園(うみしばこうえん)は、海芝浦駅に隣接する私設公園[7]。東芝が当駅の待合客に憩いの場を提供したい[8][9]との考えから、東芝エネルギーシステムズ京浜事業所が敷地の一部を整備し「海芝公園」と名づけ運営・管理し、一般客に開放している。1995年(平成7年)5月に開園[10]。2006年現在、入園無料、開園時間は9時 – 20時30分。ただし、元日は初日の出を拝む客のために、始発電車の到着時に開園する。

海芝浦駅 – Wikipedia

目の前には海が広がり、工場地帯や横浜ベイブリッジの景色も一望できます。
昼と夜で雰囲気が異なる海芝公園から見える絶景は、おすすめです。
公園で楽しんだ後は、もちろん駅から出られないため、また駅に戻るしかありません。
過去には数人の乗客が運行ダイヤを確認しなかったため、最終電車を逃して帰れなくなったことがあったようです。
そのため、海芝浦駅を利用する場合は、必ず運行ダイヤを確認して乗車しましょう。

鶴見線の各駅周辺の詳しい内容は、別のコンテンツでもお伝えしています。
こちらもあわせてご覧ください。

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横浜を走る 都会のローカル線「JR鶴見線」に乗ってみよう

最後まで読んでいただきありがとうございます。
ここまで、横浜市鶴見区を走る「JR鶴見線」の歴史や路線についてお伝えしました。
少しでも参考になれば幸いです。

  • 都会には珍しいローカル線の無人駅
  • アクセスは良いけれど本数が少ない
  • 廃墟のようなレトロな雰囲気

このように、横浜にあることに対するギャップが多いことが人気の秘密です。
そんな魅力溢れる「JR鶴見線」の特徴は「非日常的な空間を満喫できること」です。
ディープでマニアックな「JR鶴見線」に乗車しながら、秘境駅を楽しんでみませんか。

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