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横浜 金沢区の長浜公園ってどんなところ?

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横浜 金沢区の長浜公園ってどんなところ?
横浜市の南端に位置する海と山に囲まれた自然豊かな「金沢区」。
金沢区に、東京ドーム3.3個分の広大な敷地面積を誇る公園があるのをご存知でしょうか。
ここでは、そんな横浜市金沢区の「長浜公園」を紹介するコンテンツです。

横浜 金沢区の長浜公園ってどんなところ?

長浜公園は、金沢区長浜に位置し、敷地面積154,309㎡の都市公園です。
東京ドーム3.3個分という広大な園内は、北側と南側の2つに分かれています。
北側には、野球場・テニスコート・サッカー場などの運動施設が集まっていました。
そして南側には、大きな「汽水池」と、野鳥観察が楽しめる場所があります。
この北側と南側は、噴水を中心とした芝生がある中央広場で繋がっているのです。

スポーツを楽しめる公園であるとともに、自然に触れ合える公園でもあります。
「どんなところ?」「何が楽しめる?」「交通アクセスは?」
今回は、横浜市金沢区にある「長浜公園」の見どころをお伝えします。

横浜市金沢区ってどんなところ? – 横浜で暮らそう

長浜公園の歴史と由来について

ここからは「長浜公園」という名前が付いた由来と、歴史についてお伝えします。
まず「長浜公園」という名前ですが、これは周辺地域である「長浜」から由来しています。
では、この地域の「長浜」という地名はどこから来ているのでしょうか。
これは、現在の柴町から富岡方面へ伸びるこの地域に長い浜があったのが由来です。
そこから、現在の長浜エリアが「長い浜=長浜」になったとされています。

平潟湾から見える柴町

次に「長浜公園」の開園と歴史についてです。
公園は、周辺が開発される前のまだ何もなかった1982年に開園しました。

ここは昭和40年代に始まった金沢地先埋立事業の当初から公園用地として計画的に確保され、昭和57年に公園南側が一部開園、その後運動施設や子どもの遊び場などの整備を進め、平成4年に野鳥観察園の整備を終えて全面開園されました。

長浜公園(金沢区)- 横浜市

昭和40年代から始まった金沢地先埋立事業の一環として初期計画に盛り込まれました。
これは、長浜公園以外にも海の公園などを含む大規模な計画だったそうです。
1982年にまず、園内南側の一部エリアが開園します。
そこから10年後となる1992年に、園内すべての整備が終わったことで全面開園しました。
ちなみに、この「長浜検疫所」とはどのような場所かご存知でしょうか。

明治11年のコレラ流行と「長浦消毒所」の設置

明治12年、
清国厦門でコレラの大流行が起こりました。さらに、
全国に蔓延したことが重なり、患者数16万2,637人、死者10万5,786人を出す、明治以降最大の流行となってしまいました。
このため、明治政府は
予防に努めるとともに、船舶の検疫については
船中を調査し、汚染している場合は直ちに神奈川県横須賀長浦に設置してある消毒所へ回航して消毒を施行することとしました。

「横浜検疫所の変遷」明治150年事業特設 – 横浜検疫所
「横浜検疫所の変遷」明治150年事業特設 – 横浜検疫所

長浦消毒所の移転による「長濱検疫所」の設置

明治28年(1895年)、日清戦争に伴う横須賀軍港拡張のため長浦消毒所を撤去することとなり、
現在の横浜市金沢区長浜)に移転することが決まります
同年3月末に建設・移転が完了しました。
そして明治29年(1896年)には
「長濱検疫所」と呼称されるようになりました

「横浜検疫所の変遷」明治150年事業特設 – 横浜検疫所

当時、世界的な流行となった感染症「コレラ」が蔓延しました。
蔓延防止のため、1879年には現在の横須賀市に「長浦消毒所」が置かれたのです。
しかし、日清戦争に伴う軍の横須賀港基地拡張で消毒所が撤去されてしまいます。
そのため、1895年に当時は海に面して何もなかった現在の金沢区長浜に移転しました。
その際に「長濱検疫所」と施設名も改称されたのです。
当時は、この場所に2つの桟橋がありました。
桟橋は、外国からやってきた船が消毒や隔離の期間などに停泊する場所だったそうです。

「横浜検疫所の変遷」明治150年事業特設 – 横浜検疫所

長浜公園はこのような歴史から「平成5年度国土交通省手づくり郷土賞」を受賞しました。
この「国土交通省手づくり郷土賞」の選考基準は、以下のようになっています。

「手づくり郷土賞」は、地域の魅力や個性を生み出している良質な社会資本とそれに関わった団体のご努力を表彰するものです。
昭和61年度に創設され、令和3年度で36回目の開催となる国土交通大臣表彰です。

【手づくり郷土賞(一般部門)】
地域の魅力や個性を創出している良質な社会資本及びそれと関わりがある優れた地域活動が一体となったものを選定

手づくり郷土賞 – 国土交通省大臣表彰

これは「野鳥観察園と長浜公園」という形で受賞しているのです。
この内容を見る限り、歴史を知っているのであれば受賞するのも納得できますね。

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長岡公園のおすすめスポットとは?

それでは、実際に園内を散策しながら、施設の見どころをご紹介いたします。
訪れる際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

中央広場

まず1つ目は「中央広場」です。
中央広場には、草地広場・遊具広場・健康遊具広場などがあります。
ちなみに「長浜公園」という名石碑がある入口から1番近いのが、この中央広場です。
そんな入口には、不思議な形をした飛び出し防止の柵が設置されていました。
初めて見た柵は、斬新なデザインがとてもユニークです。

この珍しい柵を通ると、大きな縦長のモニュメントが目に入ってきました。
モニュメントでは夏になると、熱中症対策として地面から定期的にミストが噴射されます。
そのため、夏は遊びに来た子どもから大人まで涼しくなれるオアシスのような場所ですね。

遊具広場は、子どもたちがカラフルな遊具で元気良く楽しそうに遊んでいました。
遊具は、広場だけでも2か所に分かれていています。
1か所目は、ブランコやクネクネしたジャングルジムがありました。
2か所目は、こちらもカラフルな大型のアスレチック遊具で高いところまで上れます。
アスレチック遊具の近くには「あそぶときのおやくそく」という看板がありました。
これなら、お子さんでも楽しく安全に遊ぶことができて安心ですね。

遊具広場の向かいには、草地広場があり、小高い丘のようになっています。
天気が良かったため、寝転がっている方やテントを張って休憩している方もいました。
ファミリーも多く、ピクニックを楽しんでいる方もいましたよ。

草地広場は、他にも「金沢スポーツセンター」が見える場所にも広がっています。
また、健康遊具では運動している方もいらっしゃいました。
この日は4月下旬で25℃の夏日だったため、ベンチや木陰で涼んでいる方が多かったです。

遊歩道

次に2つ目は「遊歩道」です。
遊歩道は、園内の北側と南側に分かれていました。
まず北側の遊歩道は、遊具広場から橋を渡って行くことができます。
この橋を渡ると運動広場が集まるエリアですが、そこに沿って桜並木が広がっていました。
桜並木にはベンチもあるため、ゆっくり座ることもできます。

両端に30本以上の桜が植えられており、4月上旬にはキレイな桜が満開となります。
4月下旬だったため、ソメイヨシノの花びらが散って八重桜が満開となっていました。
見上げると、桜と新緑が入り混じっており、この時期ならではの景色ですね。
桜の季節になると、お花見をする方でにぎわう地元の方には有名な穴場スポットなのです。

途中にある足元の花壇には、色鮮やかなお花がたくさん植えられていました。
春の園内は、桜とともに色彩豊かなお花も見られるため、おすすめです。
また、近くには一周750mと書かれたお散歩コース(ランニングコース)もありました。
ここは、野球場をぐるっと一周するコースとなっています。

野球場

3つ目は「野球場」です。
野球場は、軟式野球やソフトボールの試合が可能な球場となっています。
球場はこの一面のみですが、ナイター設備もあるため、夜間でも利用できるのです。
訪れた日は土曜日だったため、掛け声とともに社会人野球チームが試合を行っていました。

フェンスの外から見ていたところ、チームがヒットを打っていて盛り上がっていましたよ。
野球場横の屋根付きベンチでは、次の試合を待つチームが休憩していました。
ただし、野球場を利用するには料金が掛かるため、ご注意ください。
野球場の入口には、ピクトグラムで描かれた案内もあり、分かりやすくなっていました。

レストハウス(長浜公園管理センター)

5つ目は「レストハウス(長浜公園管理センター)」です。
大きな看板で長浜公園管理センターと書かれているため、すぐに見つかります。
ただ、野球場の奥にあるため、屋根付きベンチで少し分かりにくいかもしれません。
ここには、椅子とベンチがあり、室内でゆっくりと休憩することができました。

レストハウスの隣には飲み物とアイスの自動販売機があり、冷たいものも購入できます。
他にも、更衣室・コインロッカー・シャワー施設なども完備されていました。
現在、これらは感染症対策のため、利用を中止しています。

テニスコート

5つ目は「テニスコート」です。
テニスコートは、砂入りの人工芝でできたナイター設備のあるコートとなっています。
そのため、11月〜2月頃の冬期も21時まで利用可能となっていました。
テニスコートのまわりは柵で覆われているため、ボールが飛んでくることはありません。
2コート6面分ありましたが、土曜日だったこともあってすべて使われていました。
ちなみに、近くのレストハウスでは、ラケットを無料レンタルすることもできるそうです。
こちらも、野球場と同様にテニスコートの利用は有料となるため、ご注意ください。

多目的広場(サッカー場)

そして、6つ目は「多目的広場(サッカー場)」です。
この多目的広場は、サッカーやラグビーなどができるグラウンドとなっています。
ナイター設備はありませんでしたが、きれいな緑色で立派な芝生のグラウンドです。

グラウンド中央で少年サッカーチームが練習していました。
小学生の子どもたちがあの大きさであれば、全体がどのくらい広いのかよく分かりますね。
このグラウンドも有料となっているため、時間で借りるということになります。
練習を見守る家族の方々がグラウンド内にあるベンチに座っていました。
ちなみに、ここは「2002FIFAワールドカップ」の公式練習場にも指定されていたのです。

野鳥観察園と汽水池

最後の7つ目は「野鳥観察園と汽水池」です。
野鳥観察園と汽水池は、長浜公園連絡橋の南側にあります。
ちなみに、フェンスで見えづらいですが、橋の下は横浜横須賀道路となっているのです。

そのため、この橋を渡っていると、高速道路を走る車の音が聞こえてきました。
渡り終え、反対側へ到着した橋の足元を見ると、1991年製作との記載があります。
園内は1992年に全面開園したため、橋はその1年前に完成したことになりますね。

森のような緑に囲まれた広場には、3つの分かれ道がありました。
右側の坂を下って行くと「子供の遊び場」や「親水広場」となっています。
そして、左側には野鳥観察園を一望できる小屋がいくつかありました。

真ん中の階段を下りてまっすぐ進んでいくと、野鳥観察園と汽水池へ行けます。
この場所は、神奈川県が定めた「長浜公園鳥獣保護区域」となっていました。
汽水池は1895年、長浜検疫所開設時にできた船溜り跡で横浜初の人工干潟を持つ池です。
周辺には、湧水を利用したアシ原・流れがあり、生き物が住みやすい環境が整っています。

全部で4か所ある木製でできた観察小屋には小窓があり、池を覗くことができるのです。
他にも、子どもでも分かりやすいようにイラスト付きの説明看板がありました。
ここからは、カワセミやアオサギなど様々な野鳥を見ることができるそうです。
この池は、海と水路でつながっているため、潮の干潮によって水位が変化します。

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長浜公園への交通アクセスについて

それでは「長浜公園」への交通アクセスについてお伝えします。
京急線「京急富岡駅」まで約14分、横浜シーサイドライン「幸浦駅」まで約16分です。
どちらの駅もそこまで遠くないため、散歩がてら歩いて訪れるのもアリですね。

幸浦駅 横浜シーサイドライン
横浜シーサイドライン「幸浦駅」

また、中央広場前の入口を出ると、目の前に「長浜公園前」バス停があります。
ただ、時刻表を見ると土曜は1日8本、日曜は1日に6本しか運行していません。
そのため、公園からバスを利用するのはあまりおすすめしません。

そして、駐車場は園内北側の1か所のみとなっています。
駐車台数は最大55台となっており、家族で車に乗って訪れることも可能ですね。
駐車場は24時間いつでも利用できるものの、有料となっているため、ご注意ください。
ちなみに、駐車場は公園の端にあるため、中央広場までは約5分ほど掛かってしまいます。
駐車場後ろには「神奈川県立金沢総合高校」があるのです。
この日は、部活動をしている生徒の元気な声が聞こえてきました。

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横浜 金沢区にある長浜公園へ遊びに行こう!

最後まで読んでいただきありがとうございます。
ここまで、金沢区にある「長浜公園」の魅力や歴史をお伝えしました。
少しでも参考になれば幸いです。
あまり知られていませんが、明治時代に重要拠点「長濱検疫所」として開園しました。
園内では、自然豊かな季節ごとに異なる四季折々の雰囲気を楽しめるのが良いですね。
のびのびと園内を散策しながら1日中楽しめるのも魅力です。
園内では各施設のルールやマナーを守って、楽しく遊びましょう。
そんな広くて歴史ある園内を思いっきり満喫してみてはいかがでしょうか。

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