なぜ横浜駅はサグラダファミリアと呼ばれるのか?
日本の主要駅のうち、1日の乗降客数がトップを誇る「横浜駅」。
横浜駅は、140年以上駅舎が完成していません。
ここでは、日本のサグラダファミリアと呼ばれている「横浜駅」をご紹介します。
なぜ横浜駅はサグラダファミリアと呼ばれるのか?
実は横浜駅が「横浜のサグラダファミリア」と呼ばれているのです。
スペインにある未完の大聖堂「サグラダファミリア」と同じく、横浜駅も工事が続いています。
工事期間は1882年に着工してから現在まで、なんと140年以上。
なぜ、こんなにも工事期間がかかっているのでしょうか?
今回は、横浜駅の工事期間が長い理由や背景を豆知識も交えながらお伝えします。
横浜駅の概要
横浜駅は、神奈川県横浜市に位置する交通の要所で、日本国内外から多くの人が訪れます。
この駅には56社の鉄道会社が乗り入れ、毎日数十万人の乗客が利用しているのです。
- JR東日本
- 横浜高速鉄道
- 東急電鉄
- 京浜急行電鉄
- 相模鉄道
- 横浜市営地下鉄ブルーライン
横浜駅は、1つの駅で乗り入れている鉄道会社が日本最多。
さらに、駅周辺には多くの商業施設やオフィスビルが立ち並び、横浜の経済・文化の中心地となっています。
横浜駅の歴史
現在の横浜駅舎は「4代目」なのをご存知でしょうか?
実は1872年の開業以来、4回の移転と改築を経て現在に至っているのです。
ここからは、横浜駅が歩んできた歴史について写真とともにご紹介します。
1代目(1872年~1923年)
- 場所:現在の桜木町駅より北側、高島町交差点付近
- 特徴:日本初の鉄道駅で木造2階建ての簡素な駅舎だった。
2代目(1915年~1923年)
- 場所:現在の横浜駅から北西へ約500mの高島町交差点付近
- 特徴:日本初の橋上駅舎。鉄骨2階建てのレンガ造りで、ルネサンス様式の風格ある外観だった。
3代目(1928年~1980年代)
- 場所:現在の横浜駅
- 特徴:2代目横浜駅の代替駅として建設。鉄筋コンクリート造り3階建てで、当時は東口駅舎のみだった。
4代目(1980年代~)
- 場所:現在の横浜駅
- 特徴:3代目横浜駅を改築。地下街や商業施設が充実し、交通の要所としてさらに発展している。
戦後の再建と都市化
戦後の復興期には急速な都市化が進み、横浜駅の重要性が増しました。
1950年代から1960年代にかけて、東口・西口の開設や改修が行われています。
1980年代から1990年代のバブル経済期には、大規模な開発プロジェクトが次々と進行しました。
この時期には、地下街の拡張や商業施設の建設が行われ、駅の姿が大きく変化したのです。
サグラダファミリアと呼ばれる所以
横浜駅が「横浜のサグラダファミリア」と呼ばれる理由は、その絶え間ない再開発と改修工事にあります。
1928年の開業以来、横浜駅は何度も改修と拡張を繰り返してきました。
現在も「横浜駅西口地区再開発事業」や「JR横浜タワー」の建設など、大規模なプロジェクトが進行中。
これらの工事は一度も完全に停止することなく続いており、終わりが見えない状況です。
この点が長期にわたる建設で有名なサグラダファミリアに似ていることから、このように呼ばれています。
続く工事の理由
横浜駅の工事が続く理由の一つは、交通の要所としての重要性にあります。
JR東日本、東急電鉄、横浜高速鉄道、京浜急行電鉄、相模鉄道、横浜市営地下鉄の6社が乗り入れる横浜駅は、非常に複雑なインフラを持っています。
このため、改修工事を行う際には、交通の流れを維持しつつ進める必要があり、工事が長期化するのです。
都市計画とインフラ整備
横浜市の都市計画において、横浜駅周辺は重要な再開発エリアと位置づけられています。
インフラの整備や商業施設の建設は、都市の発展と市民の利便性向上に直結するため、継続的な工事が不可欠なのです。
将来的にも、新たなテクノロジーの導入やエコロジカルな建築手法の採用が期待されています。
140年の歴史ある横浜駅を利用しよう!
横浜駅が「横浜のサグラダファミリア」と呼ばれる理由、それは絶え間ない再開発と改修工事にあります。
この長期にわたる工事の背景には、歴史的な経緯や都市計画、交通の要所としての重要性が深く関わっています。
横浜駅は大型商業施設に直結しているため買い物も食事も楽しめます。
皆さんも実際に横浜駅に足を運んで見てみてください!