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鶴見川で水害? 横浜市民の思いは
大雨が気になる昨今。
横浜で川といえば、鶴見川・帷子川・大岡川・境川など…
大きい河川から街を流れる川までさまざまあります。
ここでは、横浜の北部から東部に流れる川、地域によっては川崎とも隣接する鶴見川についてお伝えいたします。
名前の通り、鶴見川は鶴見区~港北区/都筑区~町田市まで続いています。
帷子川に関する水害については、こちらをご覧ください。
横浜の帷子川はなぜ 台風による被害が少なかったのか – 横浜で暮らそう
目次
近年、多くの災害に見舞われている日本。
地震はもちろんのこと、特に大きな被害をもたらしているのが「豪雨」です。
2019年には横浜市でも、2020年には熊本県を中心とする九州豪雨で各地に甚大な被害が出ました。
ここ数年でも、川の増水による災害が増えています。
河川の増水は命を落とす危険もあり、決して他人事ではありません。
「水害は時間との勝負」
逃げ遅れが最悪の事態を招くこともあります。
数年前から水害の危険性が高まっている警報に対して、気象庁から「命を守る行動を取ってください」という言葉を頻繫に耳にするようになりました。
水害は「迅速かつ適切に行動すること」で、大切な人や自分自身の命を守ることにつながるのです。
そのためにも、自分が住んでいる地域の河川のことをもっと知っておく必要があります。
横浜市民にとっての「鶴見川」。
平時はいろんな思いのある川だと思います。
そんな「鶴見川」は古くから「暴れ川」と呼ばれ、大水害に見舞われた経験が。
2度と同じ悲劇を繰り返さないためにも、鶴見川の歩んできた歴史を学ぶことで、今後起こりうる水害に備えましょう。
そもそも「鶴見川」とは、東京都および神奈川県を流れる一級河川。
東京都町田市にある泉が源流で横浜市鶴見区を通り、東京湾へ流れ、全長は42.5km、流域面積は235kmと横浜市を横断する形なのです。
鶴見川は、もともと洪水が起きやすく、これまでにさまざまな大水害を経験してきました。
戦後の記録に残っている中でも特に被害が甚大であった大水害は、2つです。
このように鶴見川が氾濫した原因は、2つありました。
鶴見川の「洪水対策」は、横浜市全体で実施されています。
2019年に発生した台風19号は、千曲川の堤防が決壊するなど東日本各地で多くの河川が氾濫、甚大な被害をもたらし、
鶴見川も早くから警戒水位に達しましたが、浸水被害は一切ありませんでした。
その理由としては、鶴見川流域にある大小4900カ所の「遊水地」や「調整池」が活躍したからです。
遊水地の中でも特に大きいのが、横浜国際総合競技場(日産スタジアム)と新横浜公園にある「多目的遊水地」です。
2003年から運用を開始していますが、これまでに何度も遊水地へ洪水を流入させており、十分な役割を果たしていることがわかります。
容量は面積は84ヘクタール、最大貯水量は394万トン!!
そのため、この多目的遊水地は大量の水を効率良く貯める最適な場所なのです。
では実際に、どこにそんな場所があるのでしょうか?
遊水地は一般的に、地下空間や普段利用していないグラウンドなどを有効活用します。
鶴見川が洪水となった場合…
こうすることで、鶴見川の氾濫を防げるのです。
詳しい内容を知りたい方は、「地域防災施設 鶴見川流域センター」へ行ってみてはいかがでしょうか。
私自身も、小学生の社会科見学で訪れたことがありますが、体験型の展示があり、お子さんでも「わかりやすく」「楽しく」学べます。
参考:鶴見川 – 国土交通省 関東地方整備局 京浜河川事務所
参考:バクさんが案内する鶴見川流域BOOK – 国土交通省 関東地方整備局 京浜河川事務所
新横浜駅周辺で楽しむ おすすめ観光スポット7選 – 横浜で暮らそう
ここからは、生まれも育ちも鶴見区民の私が「鶴見川の思い出」をご紹介します。
鶴見川は、水質が全国一級河川の中でも長年にわたってワースト上位で有名な河川です。
そのため、全国的に「鶴見川は汚い」というイメージが定着しています。
実際に、河川敷へ行くと見るからに水質は汚く、独特な臭いも放っていました。
しかしここ数十年で、横浜市は下水高度処理の推進などをはじめとする、水環境保全の様々な取り組みを行っています。
その結果、平成13年にはアユやウグイなどのキレイな水域に生息する川魚も確認されるようになりました。
参考:鶴見川における水質改善の取り組み – 横浜市
流域面積235kmの鶴見川は、春になると河津桜・八重桜・ソメイヨシノといった、さまざまな桜を楽しむことができます。
鶴見区では、鶴見川沿いの桜のスポットを集めた「鶴見川桜おさんぽマップ」が公開されています。
表面は、鶴見川沿いの桜や鶴見川から見られる桜、撮影スポットを写真とともに紹介しています。また、おすすめのおさんぽコースの他、富士山が見られる「富士見百景」などの場所を載せています。裏面には「みんなの緑いっぱい鶴見川フォトコンテスト」の作品をご紹介しています。
鶴見川桜おさんぽマップ – 横浜市鶴見区
私は鶴見区民のため、桜の季節になると、お花見をしながら鶴見川沿いをお散歩します。
他にも、サイクリングやジョギングなどを楽しむ方を見かけることができます。
【2021年最新版】横浜 桜の名所&お花見 おすすめスポット – 横浜で暮らそう
以前にも「生麦」という地名の由来について少し触れました。
こちらの記事もあわせてご覧ください。
生麦が貝の名産地であったこともあり、生麦地区の鶴見川沿いにはたくさんの貝が落ちています。
これは、「鶴見神社境内貝塚」があったことも関係しているのでしょうか。
鶴見神社境内貝塚とは、2008年に鶴見神社の境内で発見された弥生時代末期から古墳時代前期頃の貝塚です。
子どもの頃によく遊んでいた鶴見川は、河川敷にたくさん落ちている貝を踏むたびに「ジャリジャリ」と音を立てながら歩いていたのが懐かしいです。
そして、鶴見川の夏と言えば…「鶴見川花火大会」。
「鶴見川花火大会」は、横浜市鶴見区で毎年8月に開催される「鶴見川サマーフェスティバル」の一環で、鶴見川の夜空を彩るように大量の花火が打ち上げらるのです。
イベントでは、花火大会以外にもクルーズやボート体験、コンサートや屋台出店など朝から夜まで楽しめる一大イベントとなっています。
*残念ながら、2020年度の「鶴見川花火大会」は、コロナウィルス感染拡大防止の観点から中止でした。
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私のとって鶴見川といえばマラソン大会。
新日本スポーツ連盟が主催している「よこはま月例マラソン」というものが毎月第3日曜日に開催されています。
1kmから20kmまでと、幅広い距離数で老若男女が楽しめる大会。
新横浜の新横浜駅前公園を拠点、川沿いに新羽橋、大綱橋、樽綱橋を通過し先で折り返し公園に戻ります。
距離により折り返しは異なりますが 1kmは幼稚園児や親子、大人がジョギングとして楽しみ、5kmを越えるとガチのランナーが勝負しています。
マラソン大会に限らず、鶴見川沿いをジョギングコースにしている人は多いです。
水害だけではなく、花火大会の開催など市民に愛されている川なんだなーと感じています。
災害の多い日本ですが、横浜の河川「鶴見川」を視点にまとめてみると
昔、暴れ川とも呼ばれた時期もある「鶴見川」は、環境汚染や自然現象などたくさんの変化を乗り越えてきました。
貝塚、花火大会、ジョギング、マラソン…
今も昔も地元住民に愛されている、大切な河川ということがわかりますね。
鶴見川へのアクセスは、鶴見駅・綱島駅・新横浜駅・鴨居駅とさまざまです。
花火大会を楽しむなら鶴見駅、マラソンをするなら新横浜駅。
この記事を参考に、鶴見川を歩いていただけると幸いです。