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世界最大ジオラマ 横浜の原鉄道模型博物館とは?

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世界最大ジオラマ 横浜の原鉄道模型博物館とは?
原鉄道模型博物館は、原信太郎氏が製作・収集したコレクションを公開した鉄道の博物館。
2012年7月、横浜市西区の「横浜三井ビルディング」内にオープンしました。
日本だけでなく、世界中の貴重な鉄道に関する模型や引退部品などが展示されています。
ここでは、横浜市西区の「原鉄道模型博物館」を紹介するコンテンツです。

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世界最大ジオラマ 横浜の原鉄道模型博物館とは?

原鉄道模型博物館は、2012年7月にオープンした鉄道の博物館です。
2012年に日本の鉄道開業140周年を記念して、鉄道発祥の地・横浜に建てられました。
施設は、同じく2012年に竣工した「横浜三井ビルディング」の2階に入っています。
博物館には、貴重な鉄道模型や切符・引退部品などが約1,000点も展示されているのです。
これらは、すべて世界的に著名な鉄道模型製作で収集家・原信太郎氏の私物。
原信太郎氏が所蔵していた鉄道関係の模型やコレクション数は、世界一と言われています。
名前の通り、この膨大なコレクションを一般公開したのが「原鉄道模型博物館」なのです。
子どもから大人まで楽しめて、横浜駅から歩けるアクセスの良さも嬉しいポイントですね。
「原信太郎氏はどんな人物?」「原鉄道模型博物館の見どころは?」「交通アクセスは?」
今回は、横浜で鉄道の展示が楽しめる博物館「原鉄道模型博物館」についてお伝えします。

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原信太郎氏ってどんな人物?

展示品の持ち主である原信太郎氏は、一体どんな人物なのでしょうか?
原氏は幼少期から鉄道に興味を持ち、世界各国を飛び回ってコツコツと集めたそう。
この博物館の特徴としては、横浜にいながら、世界の鉄道を楽しむことができること。
鉄道は、蒸気機関車から電気機関車へ発展を遂げた時代の車両を再現したものが中心です。
日本・イギリス・アメリカ・スウェーデンなど、世界各国の鉄道が展示されていました。
鉄道好きは幼少期にはじまり、80年以上も鉄道に没頭する人生だったそうですよ。

そして原氏の模型の最大の特徴は、本物の鉄道車両を忠実に再現していること。
模型は、鉄のレールと鉄の車輪を用いて架線から電気を集めているのです。
また、車両を再現するためのミニチュアサイズの人や座席なども細かく作られていました。
このように繊細な作業も1人でできたということは、手先がとても器用だったんですね。
厳選された貴重な鉄道模型やコレクションなどは、実際に館内で展示・走行させています。
現在、展示物として見られるものは約1,000点ありますが、これもほんの一部だそう。

1919年、東京生まれ。幼少時より鉄道を愛し、鉄道に乗り、撮影し、一番切符を集め、小学6年生から本格的な模型製作を始める。海外の鉄道について知りたく、小学生の時から英語を学び、中学・高校でドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語を習得。大学入学前にはロシア語も習得した。

鉄道技術を学ぶために東京工業大学工学部機械工学科に入学。
第二次大戦後、コクヨ株式会社で開発技術担当。在職中、世界初の立体自動倉庫やオフィス家具自動一貫製造ラインなどを開発し、300以上の技術特許を個人で請願・維持。

戦後は海外に積極的に渡航し、各国の鉄道車両を模型化。所蔵模型数約6000両。これまで訪れた国、延べ約380ヶ国。

創設者 原信太郎- 原鉄道模型博物館

原氏は、大手文具メーカー「コクヨ株式会社」の開発技術担当だったんですね。
小学生の頃から外国語を学び、大学では日本語以外に6か国語も話せたそうです。
現在でいうと、鉄道ファンの「乗り鉄/撮り鉄/模型鉄/収集鉄」全てを網羅しています。
当時、このような鉄道に関する専門的な用語はありませんでした。
そんな中で、この大好きな鉄道が語学の勉強を頑張れた原動力になっていたのでしょう。

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原鉄道模型博物館の見どころ

ここからは、原鉄道模型博物館の見どころをコーナー別にいくつかご紹介します。
施設内は展示物や動くジオラマ模型が撮れるよう、写真撮影と動画撮影がOKでした。
ちなみにフラッシュ撮影は禁止となっているため、ご注意ください。
訪れる際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

第一展示室「原模型の真髄」

入口入ってすぐの真っ白なエリアは、第一展示の「原模型の真髄」です。
ここでは、その名の通り原氏が製作/所蔵品していた鉄道模型を展示しています。
原氏が13歳(小学6年生)の時、初めて製作した電気機関車が飾られていました。
この「一号機関車」は自力でブリキを曲げ、パンタグラフを針金で作った最初の模型。
モノのない時代だったため、材料は屋根の修理で余ったトタンを使って作られています。
他にも、原氏が4歳の時に遊び、関東大震災を乗り越えた貴重なおもちゃもありました。
アガサ・クリスティーの書籍で有名なオリエント急行の食堂車を再現した模型もあります。
模型の中を覗くと、車内の人や食器など細部まで精密に作られていましたよ。

第二展示室「語る模型」

第一展示室から奥へ続いているのは、第二展示の「語る模型」です。
ここでは、鉄道の歴史や文化を9つのテーマに合わせて紹介しています。
海外の図書館のようにオシャレな部屋には、上から下まで模型がずらりと並んでいました。
大きさが0ゲージ以上の国内外の蒸気機関車/電気機関車/電車を展示。
日本の新幹線や旧国鉄時代の車両もありました。
鉄道がこれまで私たちの生活に関わり、どんな歴史を歩んだのか知れて興味深かったです。

棚の上段は原氏が各国で集めた鉄道資料書籍、下段は12〜20歳に描いた車両図面。
描き上げた図面は約180枚あり、子どもの頃から車両を模写するのが得意だったんですね。
原氏本人のインタビュー映像も流れており、模型を作る想いなどが語られていました。

第三展示室「ヴィンテージ・コレクション」

第二展示室をさらに奥へ進むと、第三展示室「ヴィンテージ・コレクション」があります。
ここには原氏が子どもの頃に買ってもらったおもちゃなど、思い出の品々があるのです。
ご家族のエピソードを掲載したパネル展示もあり、鉄道への情熱を垣間見えました。
両親や祖父母の愛情や協力があったからこそ、多くのコレクションを収集できたそうです。
中には当時、高級品で庶民には手の届かなかった16mmや8mmのムービーフィルムまで。
ちなみに、これまで訪れた国はのべ約380か国にものぼります。
そこで撮影したスチールは約10万枚、フィルムは約440時間もあるそう。
カメラを持って鉄道の写真を撮るための長旅もしたそうで、その情熱に感動しました。

一番切符のレプリカや稀少なアンティーク鉄道玩具、世界に1つしかない模型もあります。
一番切符とは、駅で最初に発行される「001」と印字された硬い紙製の切符のことです。
当時から、原氏は先頭の購入列を確保するのに徹夜して並んだ生粋の「鉄オタ」でした。
他には、オリエント急行の車両で実際に使われていた照明やヘッドマークもあります。
当時でも、お金を持っていなければ買えなかった高価な鉄道の引退部品まであるのです。
どれもとても美品で状態が良く保存され、展示されていました。

世界最大級の室内ジオラマ展示「いちばんテツモパーク」

原鉄道模型博物館で1番の見どころは「いちばんテツモパーク」コーナーです。
鉄道模型が走る室内ジオラマ展示としては、世界最大級を誇っています。
面積は約310㎡で1周約70mあり、線路は計6本の総延長は約450mとなっていました。
ここでは、日本だけでなく世界各国の車両が走行しているそのスケールは圧巻。
意外と車両の速度も出ているため、写真撮影は少し難しいかもしれません。

ミニチュアサイズの精密さでありながら、大きな鉄道模型が美しい街並みを走ります。
車両と調和するように作られた風景ジオラマは、ヨーロッパをイメージしているのです。
特に、メインの中央にあった駅舎はハリーポッターで有名なフランス「リヨン駅」を再現。
車両の走行音や汽笛もリアルで昼と夜を再現するため、照明の色も数分ごとに変化します。
また、これに連動して夜になると建物もライトアップしていました。
植物や鉄橋の質感も忠実に再現されているほか、人々の髪型や服装も1人1人違います。
車両だけでなく、風景や人物など細部まで本物そっくりに作られていました。

時期によって、さまざまなイベントが開催されているのも嬉しいポイント。
この時は、子どもに大人気な「きかんしゃトーマス」のジオラマが走っていましたよ。
イベントの開催など、時間や日によって走行する模型が少しずつ変化します。
そのため、目当ての車両がある場合は事前に走行時刻を確認してから訪れましょう。
モニターを見ながら電車のシミュレーションができる「動鉄実習」もあります。

ちなみに、ジオラマには大人の膝の高さまであるアクリル板が設置されていました。
遠くのジオラマを見たい場合は、無料で貸出されているオペラグラスが便利です。
ちなみに、1番奥の一段上がったスペースには椅子が置かれています。
そのため、全体を見渡したい方やお子さんを見守る親御さんがこちらを利用していました。

向かいにある壁には、ジオラマ模型の工夫やアイディアが詳しく書かれているのです。
1番手前のスペースには、窓の中に原信太郎氏の工房エリアもあります。
ここは、神戸市芦屋にある工房として使用していた自宅の一室を再現したもの。
こちらも、あわせてチェックしてみてくださいね。

横浜の街並みを再現した「横浜ジオラマ」

「いちばんテツモパーク」の隣にある部屋は「横浜ジオラマ」エリアです。
ここでは、新旧の横浜を再現したジオラマが走っていました。
左側から「初代→3代目(現在)→2代目」となっています。
よく見ると、昔の伊勢佐木町や中華街のほか、現在の桜木町などが混在していました。
そのため、鉄道も当時実際に使われていた車両が走っているのです。
きちんと存在する店舗の看板があったり、街並みも忠実に再現されていました。
こちらも中央にある観覧車「コスモクロック21」の時計で、照明の色が変化します。
朝の桜木町には多くの電車が到着し、通勤ラッシュを連想させる効果音も出ていました。

休館日や入場料とチケット購入方法は?

原鉄道模型博物館の休館日は、毎週火/水曜日と年末年始、2月上旬(保守点検期間)です。
(祝日の場合は翌日が休館日)
開館時間は10時〜17時で、最終入館時間は16時30分までとなっています。
入場料金は大人1,200円、中高校生900円、小人(4歳以上)600円となっていました。
土日祝日や夏休みなどハイシーズンは、さらに+100円と入場料金が上乗せされるのです。
ただし、当日直接訪れても、原鉄道模型博物館の窓口では入館券を販売していません。
チケットは、日時指定の入館券を事前に購入しておきましょう。
「イープラス」もしくは、ファミリーマートの「マルチコピー機」で購入可能です。

ちなみに、建物内1階にファミリーマートがあるため、こちらでも発券できますよ。
入館後は入れ替え制でないため、時間制限なく楽しめました。
土日祝日、ゴールデンウィークや夏休みなどは特に混雑するため、早めの購入がおすすめ。
博物館の入口には、返却式ロッカー(100円)やベビーカー置き場もあります。
エレベーターもあるので、小さなお子さん連れでも安心ですね。

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原鉄道模型博物館への交通アクセス

それでは最後に、原鉄道模型博物館までの交通アクセスをお伝えします。
アクセスは「横浜駅(東口)」から歩いて約5分です。
施設へは、横浜駅東口地下街「ポルタ」からが最も近くて分かりやすくなっていました。
「G階段」を上って地上階へ出て、横断歩道を直進しましょう。
階段横には、目印となる原鉄道模型博物館のポスターが出ています。

道なりに進んで帷子川を渡ると、左側に「横浜三井ビルディング」が見えてきます。
建物には「原鉄道模型博物館」の文字が書かれているため、とても分かりやすいですよ。
ちなみに、巨大な人型のアート作品「Grow」が目印。
施設内に入り、エスカレーターで2階に上がれば到着です。
専用駐車場はないため、訪れるなら公共交通機関で来るのがおすすめ。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。
ここまで、横浜市西区にある博物館「原鉄道模型博物館」をお伝えしました。
少しでも参考になれば幸いです。
原鉄道模型博物館は、珍しい模型や面白いジオラマなど目を引くものばかり。
子どもから大人まで、世代を超えてドキドキワクワク感を楽しめるスポットです。
鉄道に詳しくない私でも、美術品のように色鮮やかで繊細な展示品はとてもキレイでした。
博物館を見学し、原氏の「仕事と趣味はどちらも技術を愛した想い」を感じられました。
約80年で築いたコレクションは、鉄道史や現代産業史でも貴重な資料となっています。
お子さんも楽しめて、横浜駅から歩けるアクセスの良さも嬉しいポイントですね。
1階にはミュージアムショップもあったため、こちらもぜひのぞいてみてください。
1日中楽しめる横浜の「原鉄道模型博物館」へ足を運んでみてはいかがでしょうか。