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緑園都市にある住民コミュニティ

相鉄緑園都市駅

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緑園都市にある住民コミュニティ
横浜の住宅街・ニュータウンというとどこになりますか? 
「港北ニュータウン」とおっしゃる方が多いようです。横浜には他の住宅街・ニュータウンが緑園都市にあります。
緑園都市の歴史は港北ニュータウンより少し古く80年代から始まっています。
今回は横浜市泉区にある緑園都市についてお伝えいたします。

緑園都市にある住民コミュニティ

相鉄線のJR乗り入れで、相鉄いずみ野線沿線も都内にグッと近くなりました。
東京から35km圏、横浜市西部地域を走る相鉄いずみの線緑園都市駅界隈は、緑に囲まれた閑静な住宅街です。相鉄線沿線ではダントツにお洒落な街と言っても過言ではありません。

緑園は、元々アメリカのラドバーンをモデルにして造られた街で、住宅地を一つの共有財産として捉え維持管理してゆくというアメリカのHOA(Home Owners Association)をモデルに、日本初のHOAを目指してつくられた美しい街です。アメリカ・ニュージャージー州フェアローンにあるラドバーン協会と姉妹住宅地提携をしています。

そのため、緑園都市には街を維持管理していくため、地権者、物件購入者、開発業者が一体となった、従来の自治会組織とは別の、日本初<住民主体>のまちづくり組織「緑園都市コミュニティ協会(通称RCA)」が設立されています。

緑園都市は80年代から始まった

緑園都市

緑園都市の街が開発される以前、この辺りは大池公園(現・こども自然公園)から続く山でした。実は中学生の頃に友人と大池公園からずーっと歩いた記憶があります。途中、山の中に養鶏所があったりして、山を抜けると善部町だったことを覚えています。

緑園は、相模鉄道により、総面積122万1003㎡、計画人口18000人、計画戸数4738戸(一戸建住宅2834戸、1761戸、その他143戸)で、1974年から区画整理事業方式により開発された街です。1986年11月から住戸販売が開始されています。

1987年~88年に供給された高層マンション群「サンステージ西の街」は、約39,900㎡の敷地に6棟の住棟(638戸)、コミュニティーセンター、駐車場、庭園や広場を配した、大規模環境創造型のマンションで、販売当初500倍を超える高倍率となり話題になりました。さらに、後に建設された東の街も、バブル期には億ションになり、当時は注目を集めました。

街を南北に貫く中田・さちが丘線(緑園大通り)を基幹道路とし、幹線および準幹線道路では電線が地中化されているため、幹線道路付近には電信柱がありません。駅前広場を中心に主要道路も機能的に配置されていますが、一歩住宅街に足を踏み入れると、住宅内の安全確保のため、クルザックと呼ばれる袋小路やループターンと呼ばれる輪状の道が多く見られ、車の通り抜けを防ぐ工夫がなされています。この車道と歩道を完全に分離した「スーパーブロック方式」、袋小路や入込路による車の通過排除は、ラドバーンの町づくりから取り入れられたものです。歩行者は安全ですが、車で入り込むとちょっと大変かもしれません。

街作りの基本テーマになっているのは、「人間性を追求した豊かな街づくり」。街全体を「会員制高級リゾートホテル」に見立て、駅はホテルのエントランス・ロビー・フロント、歩行者専用道路は客用通路、クラブハウスなどの集会施設はラウンジ、文化会館・スポーツ施設はリゾート施設、商業施設はアーケードに見立てられて開発されたのだそうです。

1987年(昭和62年)4月に設立された住民による街づくり組織「RCA」の会員は、緑園住宅居住者、店舗、大学、開発業者(相鉄)で構成され、「緑化推進委員会」、「まちづくり・環境整備委員会」、「文化活動委員会」、「国際交流委員会」、「サークル・スポーツ委員会」、「広報委員会」という6つの委員会で活動・運営されています。

緑園のまちづくりと生活

緑園都市の閑静な町並み

緑園都市のモデルになったラドバーンは、都市計画で有名なクラレンス・スタインとヘンリー・ライトが1928年にデザインした「理想都市計画住宅」で、ニューヨークから約20km、マンハッタンから車で30分ほどに位置する、アメリカ・ニュージャージー州バーゲン群フェアロン市にある街です。面積は約60万㎡、世帯数約700世帯、人口2800人ほどの小さな美しい街で、ガーデンシティー運動を提唱したハワードという人の開発理念を基につくられました。1928年から1936年にかけて開発され、2005年には米国政府より国定歴史建造物の指定も受けています。この街の開発コンセプトである車歩分離は、緑園だけでなく、ブラジルのブラジリア、ニュージーランドのウエリントンなどの街づくりのモデルにもなっているそうです。

アメリカの「ホーム・オーナーズ・アソシエーション(HOA)」を参考に設立された緑園のRCAは、ラドバーンをモデルに、快適で安全な居住環境の確保と住民相互の社会的・経済的地位等の向上・促進を図ることを目的に活動しています。
住環境維持のために、自主規制となる「まちづくりガイドライン」を制定し、花の頒布会をしたり、家の周囲の2段植栽帯を推奨したりと、緑豊かな街づくりを提唱するほか、各戸にホームセキュリティ(COMPORT24)を導入したり、防犯カメラの設置や、青色回転灯を搭載した防犯パトロールを実施するなど、犯罪のない街づくりを目指した活動もしています。

中でも、特記したいのが、RCAの中にある6つの委員会の一つである「国際交流委員会」です。1987年にRCA設立時に行った住民アンケートの結果、対象住民のなんと33%が海外滞在経験を持ち、外国人との交流を望んでいることがわかったことから設置された委員会なのだそうです。国際化時代に対応する人材を育てること、流動化する世界情勢を住民が把握し理解する場をつくることを目的とし、各国外国人を招いてのトークサロンや、国際交流パーティ等を開催していて、会員住民はだれでも参加することができます。(現在はコロナウイルスの影響で開催を中止しています。)

それにしても、住民の33%ものご家庭が海外滞在経験を持つとは・・・!それだけで、特別な街という感じがしますね。

暮らしに大切な人とのふれあい

緑園都市

緑園の街は、2004年に都市景観大賞「美しいまちなみ優秀賞」を受賞、次いで2005年には緑の都市賞「国土交通大臣賞」を受賞している美しい街です。

会員の会費140円/月をベースに運営されているRCAの活動は、街の資産価値を高めているだけでなく、住みやすい街づくりに貢献しています。現在、将来のNPO法人化が模索されています。

残念ながら、緑園でも高齢化が年々進んでいますが、2022年4月開校予定の小中一貫校「横浜市立緑園義務教育学校(通称:緑園学園)」の開校とともに、子育て世代が新たに転入し、街の若返りが図られることが期待されています。

住民がつくる街づくり。それは、暮らしに大切な人とのふれあいで支えられています。

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Writer
横浜市 泉区 相鉄いずみ野線沿線に住んでいます!