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保土ケ谷区に残る唯一の水田 ほどがや☆元気村

元気村看板

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保土ケ谷区に残る唯一の水田 ほどがや☆元気村
横浜に住まいを構え、暮らすことで欠かせないのが地域との関係
地域にはそれぞれ特徴があります。
そこに住まなければわからないことは沢山あり隠れた魅力があります。
今回紹介する保土ケ谷の魅力は、水田活用。
横浜で田植えや稲刈りの体験を学べるところがあるのです。

保土ケ谷区に残る唯一の水田 ほどがや☆元気村

相鉄線西谷駅から徒歩7分の「ほどがや☆元気村」では、保土ケ谷区に残る唯一の水田を活用して、地域の人たちと子どもたちがお米や野菜を育てています。

保土ケ谷区では、2006年から2007年にかけて、田植えや稲刈りを体験する「ほどがや自然塾」という講座が開かれました。
この講座が好評で、引き続き開催してほしいという声が多かったことから、区では新たな事業を検討。
水田の所有者である三村敦夫さんに協力を依頼し、承諾を得て、実行委員会が立ち上げられました。

そして2009年、区の委託を受ける形でほどがや☆元気村の事業がスタート。
多くの人たちの尽力により、貴重な水田とその周りの環境が保たれています。

ほどがや☆元気村を軸とした区民交流の場

かかしと水田
(手作りのかかしと水田)

ほどがや☆元気村は、「農と食の大切さを学ぶ」をテーマに、多世代交流の場としてさまざまな活動をしています。

そんなほどがや☆元気村の代表的な活動が「どろんこ教室」。
区内の小学4年生から6年生が、4月から翌3月までの1年間にわたって水田の所有者である三村さんの指導を受けながら農業を体験するプログラムです。
毎年約50名の子どもが参加し、農と食の大切さ、自然環境の大切さを経験から学んでいます。

2019年に発行された「開村10周年記念誌」に記載されているどろんこ教室のプログラムをご紹介します。
とても充実した内容で、子どもたちにとって貴重な体験となることが想像できますね。

4月 開講式、お米の種まき
5月 田おこし(中旬)、代かき(下旬)
6月 田植え
7月 田の草取り、ジャガイモ収穫
8月 かかしづくり
9月 大根の種まき、写生
10月 稲刈り(上旬)、脱穀・籾摺り・精米、サツマイモ収穫(下旬)
11月 わら細工
12月 大収穫祭(餅つき)
1月 自然教室
3月 閉講式、ジャガイモ植え付け

掲示板
(ほどがや☆元気村の掲示板)

元気村の入り口横に立つ掲示板には、かつてどろんこ教室に参加した子どもの観察日記も。
代かき(水を入れた田んぼの土を砕いて混ぜ、表面を平らにする作業)の記録に書かれた「ふみふみしている時、きもちよかった」「けらがとってもかわいい♡」というコメントを見て、生き生きと活動する子どもたちの姿が目に浮かびました。

ほどがや☆元気村では、どろんこ教室と合わせて、子どもたちと一緒に活動する大人(実行委員)も募集して養成講座を実施。

実行委員の方たちは、どろんこ教室の運営や農場の整備のほかに、小学校の稲作の支援やハマロード・サポーター(清掃活動)などの地域貢献活動にも取り組んでいます。

(ほどがや☆元気村)
http://www.hodogaya-links.com/genki/index.php

(ほどがや☆元気村「開村10周年記念誌」)https://www.city.yokohama.lg.jp/hodogaya/kurashi/kyodo_manabi/manabi/shogaigakushu/genkimura.files/0014_20190314.pdf

保土ケ谷区の地産地消が学べる食育

保土ケ谷区にはたくさんの農地があり、直売所や朝市などで地元の農産物を買うことができます。
区では、直売所や保土ヶ谷の野菜を利用している飲食店を紹介するなどして、地産地消に取り組んでいます。

身近な場所に田んぼや畑があることを知れば、子どもたちはそこで収穫されるものに興味をもち、地元でとれたものを地元で消費することのメリットを感じるでしょう。
そういう意味で、ほどがや☆元気村は地産地消を学ぶきっかけにもなると思います。

農作業の大変さをと自然の恵みを体験し、自分たちで作ったお米や野菜を味わうどろんこ教室の活動は、まさに食育そのもの。
そこで地産地消も学ぶ子どもが増えたら、将来、保土ケ谷の食がもっと豊かになるかもしれませんね。

参考:ほどがや地産地消情報 – 横浜市保土ケ谷区

水田という環境資源から横浜を学ぶ

稲穂
(ほどがや☆元気村の稲穂)

水田と横浜、ほとんどの人にとって、この2つのイメージは結びつかないのではないでしょうか。
けれども、横浜市内に残る水田の面積は約210ヘクタール(2018年)。
青葉区、緑区、泉区を中心にお米が作られ、一部が直売所などで販売されています。

お米の生産にとどまらず、景観や環境の保全といった大切な役割もある水田。
市内に残る貴重な環境資源から、都会や港町といった横浜のイメージとは別の側面を知ることは、子どもにとっても大人にとっても大切なことだと思います。

保土ケ谷は自然がたくさんある地域

帷子川
(西谷駅の近くを流れる帷子川)

横浜の中心に近い区でありながら、横浜の秘境といわれる陣ヶ下渓谷公園をはじめとする緑豊かな公園や森林が多い保土ケ谷区。区の面積の約3分の1が緑地だそうです。

大きな公園施設や森林以外にも、小さな公園や畑、住宅地の中を流れる小川など、身近な場所で小さな自然を感じられるのも保土ケ谷の魅力。
保土ケ谷区では、ごく普通の道を通りながら区西部に点在する緑をめぐる散策ルートを「緑の軸」として紹介しています。

これから少しずつ暑さが和らぎ、散策に適した季節がやってきます。
街の中の自然を訪ねて、地域の魅力を再発見してみませんか。
もちろん、ほどがや☆元気村も自然の風景が楽しめる場所の一つです。

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