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横浜市発祥の食べ物「横浜発祥グルメ」とは?

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横浜市発祥の食べ物「横浜発祥グルメ」とは?
横浜は、1年を通して多くの観光客で賑わう人気の観光地です。
日本の玄関口として、江戸時代から多くの西洋文化を受け入れてきました。
ここでは、そんな横浜から全国へ広まった「横浜発祥グルメ」を紹介するコンテンツです。

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横浜市発祥の食べ物「横浜発祥グルメ」とは?

横浜は「はじめてのグルメ」がたくさん集まっている街です。
海外から横浜へ初めて入ってきたものとして「アイスクリーム」や「ビール」が有名。
輸入品はもちろん、実は横浜で独自に誕生した全国に広まった食べ物もあります。
横浜で発祥したものは意外と知られていませんが、どれくらいあるかご存知でしょうか?
私たちが普段何気なく食べているもので「横浜が発祥だったの?」ということも少なくありません。
今回は、横浜市から全国に広まった「発祥」の食べ物についてお伝えします。

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横浜から全国へ広まった食べ物「横浜発祥グルメ」

ここからは、横浜から全国へ広まったとされる食べ物「横浜発祥グルメ」をご紹介します。
現在でも当時のメニューを復刻して提供する店舗は数多くあり、同じ味を楽しめるのは嬉しいですね。
そのときの気分で「何を食べたいか」「どんな店舗へ行くか」決めても良いかもしれません。
横浜観光で訪れる際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ナポリタン

1つ目は、喫茶店の定番メニューとしても有名な「ナポリタン」です。
ナポリタンといえば、トマトケチャップでの味付けが特徴的なスパゲッティ。
ホテルニューグランドの2代目総料理長・入江茂忠氏が考案したメニューです。
当時、ホテルはGHQ(連合国最高司令官総司令部)軍兵士の宿舎でした。
その進駐軍の兵士たちが茹でたパスタにトマトケチャップをかけ、食べていたことがヒントに。

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具材は、タマネギ/ハム/マッシュルーム/ニンニクが入っていました。
これが「スパゲッティナポリタン」と命名され、今でも変わらず愛され続けているのです。
この当時の元祖ナポリタンは、ホテルニューグランド内レストラン「ザ・カフェ」で味わえます。
ちなみに、ナポリタンには「日本ナポリタン学会」という団体が存在していました。

山下公園近くにある「ホテルニューグランド」

シーフードドリア

2つ目は、バターライスの上にグラタンソースがかかった「シーフードドリア」です。
ホテルニューグランド初代料理長・サリーワイル氏によって考案されたメニューとなります。
バターライスにエビのクリーム煮が入ったグラタンソースをかけ、オーブンで焼いたもの。
当時、体調を崩していた外国人宿泊客へ提供するために作られたメニュー。
通常のグラタンとは異なり、ドリアなのでお米が使用されています。
日本らしいメニューの中に、シーフードの旨味が凝縮された伝統のある味わいです。

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プリン・ア・ラ・モード

3つ目は、こちらも喫茶店では定番のデザート「プリン・ア・ラ・モード」です。
プリンアラモードは、アイスクリームやプリン、フルーツが盛られているデザート。
スパゲッティナポリタンと同様、ホテルニューグランドが発祥とされています。
進駐軍兵士の夫人方が喜ぶ「華やかな見た目とボリュームのあるスイーツ」から誕生。
当時の盛り付けには、アイスクリームや果物の缶詰などが使われていたそう。

【ザ・カフェ】ホテルニューグランド発祥の伝統料理|ホテルニューグランド

横浜高島屋8階のローズダイニングには、ホテルニューグランドの直営店「ル・グラン」があります。
ここでは、ホテルニューグランドで誕生した横浜発祥グルメ3つが提供されていました。
1日15食限定メニューですが、一度に少しずつ「横浜発祥グルメ」を食べたい方にはおすすめ。

【ル グラン】ニューグランド物語 ~伝統の3品~|ホテルニューグランド

牛鍋

4つ目は、文明開化を象徴する料理「牛鍋」です。
調理方法や具材などが「すき焼き」と似ているけれど、あまり有名ではない「牛鍋」。
すき焼きは、肉を焼いた後に割り下などのタレで野菜を加え「煮焼いた」もの。
一方、牛鍋は初めから牛肉、野菜、割り下を一緒に入れて「煮込んだ」もの。
「すき焼き」と「牛鍋」では、調理方法が異なるのです。
当時の日本人は牛肉が食べ慣れておらず、独特の臭み消しをして食べやすくするために作られました。
醬油などで煮込むという調理方法を試したところ、大流行したことが始まりとされています。

牛鍋 荒井屋
荒井屋「牛鍋の始まり~文明開化とともに~」看板より

牛鍋で有名なのが、伊勢佐木長者町に本店を構える「荒井屋」です。
明治28年(1895)に牛鍋店として創業しました。
他にも「太田なわのれん」や「じゃのめや」などの店舗が有名となっています。
太田なわのれんは、サイコロ状のぶつ切りにした牛肉、味噌、ネギを入れて煮込む調理方法が特徴。

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サンマーメン

5つ目は、中国の麺料理を日本風にアレンジした「サンマーメン」です。
サンマーメンは、中区で3代続く老舗中華料理店「玉泉亭」の2代目店主が考案したメニュー。
サンマーとは、中国語で「生の野菜」という意味があります。
ラーメンに、炒めたモヤシやキャベツといった野菜のあんかけがかかっている1品です。
あんかけを使った熱々料理にも関わらず、暑い日も行列が絶えない人気店。

サンマーメン
玉泉亭
玉泉亭 ポルタ横浜店

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ウチキパン「食パン」

6つ目は、日本でイギリスパン文化の元祖とされている「山型食パン」です。
横浜で最初に食パンを販売したのが、元町にある「ウチキパン」。
1888年(明治21)、現在の地で「横浜ベーカリー宇千喜商店」として創業しました。

ウチキパンは、初代打木彦太郎が明治21年(1888年)、元町にて『横浜ベーカリー宇千喜商店』として創業を開始した、長年皆様に愛されている老舗のおいしいパン屋です。

横浜元町ウチキパンのオフィシャルサイト より
ウチキパン

外観看板はレトロで可愛く、店内は昔ながらのパン屋らしくずらりとパンが並んでいました。
店内に座席はないため、テイクアウト(持ち帰り)のみです。
このお店で修行をしていた打木彦太郎氏が、1888年に暖簾を受け継いだそう。
看板メニューの食パン「イングランド」は、現在も伝統の製法で作られているイギリスパンとなっています。
最高級小麦粉とホップを使い、長時間低温発酵させて焼き上げたパンはもっちりフワフワ食感です。
ウチキパンでは、甘いパンから惣菜パンまで常時約60種類が販売されています。

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アイスクリーム(あいすくりん)

7つ目は、子どもから大人まで大好きな「アイスクリーム」です。
アイスクリームも現在では、店舗によってフレーバーとアレンジがたくさんあるのが特徴の1つ。
しかし、日本に入ってきた当時は、バニラ味1つだけで作り方も簡単なものでした。

日本人とアイスクリームの出会いは、江戸時代末期のこと。
幕府が派遣した使節団が訪問先のアメリカで食べたのが最初で、そのおいしさに驚嘆したと言われています。
そして明治2(1869)年6月(新暦7月)、町田房蔵なる人物が横浜馬車道通りで氷と塩とを使用して、日本人として初めて、アイスクリーム「あいすくりん」の製造販売を始めました。
この「あいすくりん」は牛乳、卵、砂糖で作った今に言うシャーベットのようなものと思われます。

日本アイスクリーム産業の歴史|農畜産業振興機構

当時、販売されていたアイスクリームが現在も味わえるのをご存知ですか?
横浜市に本社がある「タカナシ乳業」では、当時の味を再現した「横濱馬車道あいす」が販売。
こちらは公式オンラインショップで、全4種類のフレーバーを取り扱っており、自宅からも購入可能です。
「横浜まで行けない」という方も、気軽に味わえるのは嬉しいですね。

ショートケーキ

誕生日やクリスマスのお祝い事には欠かせない「ショートケーキ」です。
イチゴと生クリームがデコレーションされたショートケーキは、日本で誕生したものとなります。
1922年、不二家の創業者・藤井林右衛門氏によって考案されました。
ショートケーキは、これを柔らかいスポンジに変えて日本人向けに改良された商品です。

Q.「ショートケーキ」の名前の由来は何ですか?
A.short cake(英)

スポンジケーキをソース等と組み合わせたケーキやビスケットなどの総称です。語源としてはお菓子の原料であるショートニング(shortening・油脂)に由来するという説など、諸説あります。英語の「short(ショート)」には「サクサクする」「ぼろぼろする」という意味があります。

「ショートケーキ」の名前の由来は何ですか?- お客様窓口|株式会社不二家

そして、中区にある不二家の横浜センター店(旧:伊勢佐木町店)で誕生し、発売されました。
そのため、ショートケーキは、海外は主流でない日本生まれ「横浜発祥」の洋菓子となっています。
ちなみに、日本で初めてクリスマスケーキを発売したのも不二家なのです。

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カクテル

8つ目は、バーといえば欠かせないお酒「カクテル」です。
1889年(明治22)に横浜で日本初のオリジナルカクテル「バンブー」が考案されました。
当時、横浜にあった「グランドホテル」のルイス・エッピンガー支配人によって誕生。
「バンブー」というカクテル名は、外国人から見た日本をイメージして作られたのでしょうか?
バンブーは、辛口のさっぱりとした口当たりのカクテルです。
このカクテルは、現在も山下公園にある英国風バー「バー シーガーディアンⅡ」で味わえます。
有名人も通うほど老舗バーなので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?

【シーガーディアンII】ホテルニューグランド伝統のカクテル – 【公式】ホテルニューグランド

ビール

9つ目は、大人の飲み物「ビール」です。
横浜・山手に「麒麟麦酒発祥の地」となった場所「キリン園公園」があります。
公園を入ると、左側に「麒麟麦酒開源記念碑」と書かれた大きな記念碑が建っているのです。
記念碑には、日本で「麒麟麦酒発祥の地」となった歴史について説明されていました。

麒麟麦酒開源記念碑
キリン公園

1870(明治3)年、アメリカ人ウィリアム・コープランドは横浜・山手にビール醸造所 スプリング・バレー・ブルワリーを設立し、日本で初めて産業として継続的にビールの醸造・販売を行いました。コープランドはその功績から、「日本のビール産業の祖」と呼ばれています。
1885(明治18)年、スプリング・バレー・ブルワリーの建物と土地は日本在住の外国人経営の会社ジャパン・ブルワリーに引き継がれ、1888(明治21)年に「キリンビール」が発売されました。そして、1907(明治40年)、ジャパン・ブルワリーの事業を引き継ぎ麒麟麦酒株式会社が創立。1923(大正12)年の関東大震災まで、この地においてビールを醸造しました。

麒麟麦酒開源記念碑記念碑 案内板 より
元町・中華街駅
南側エスカレーターを上がる壁にある「ビール工場」写真

1870年、横浜でウイリアム・コープランド氏がブルワリーを始めたのがきっかけです。
そのため、世界的にも有名なビール会社「キリンビール」発祥の地でもあります。
この場所が日本で初めて継続的にビールを生産する醸造所となりました。
1800年代にこの地でビールが作られたのは、山手や元町周辺には外国人が多く住んでいたことが理由の1つ。
現在も、ビール井戸の記念碑が残っています。

この地に日本で最初のビール工場が建設されました。いま校庭になって いるところには清水のわき出る池があって、キリンビールは1888年からここでつくられて いました。そのころは横浜市の水道がまだここまで引かれていなかったので、 井戸水を使ってビールがつくられました。この井戸は1895年から1901年までビールづくりに使われたものです。

ビール井戸 記念碑より
ビール井戸

横浜 山手のキリン園公園 – 横浜で暮らそう

横浜 山手のキリン園公園
横浜 山手のキリン園公園 横浜市中区に「キリン園公園」という場所があります。キリン園公園の周辺は、他にも「キリンビール発祥の地」や「インターナショナルな街」の一面があるのです。今回は、山手エリア周辺を散策しながら、街の魅力についてお伝えします。

横浜観光で「横浜発祥グルメ」を味わおう!

最後まで読んでいただきありがとうございます。
ここまで「横浜市発祥の食べ物」についてお伝えしました。
少しでも参考になれば幸いです。
「横浜発祥グルメ」のほとんどが、今では当たり前ように食べているものばかりでした。
「横浜発祥グルメ」を味わうことで当時の歴史に触れ、新たな発見ができるかもしれません。
いつもとはひと味違った、横浜観光を満喫してみてはいかがでしょうか。

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