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横浜観光の定番 馬車道を休日に歩いてみよう!

馬車道

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横浜観光の定番 馬車道を休日に歩いてみよう!
横浜にある「馬車道」をご存知でしょうか?
馬車道は、横浜市中区にある地域名および道路名です。
横浜市民にとっての「馬車道」とは、知らない人はいない馴染み深い場所です。

このコンテンツは2020年8月26日公開した内容を更新しています。

横浜観光の定番 馬車道を休日に歩いてみよう!

はじめて横浜に観光で訪れる方にとっては、聞き慣れない地域かもしれません。
観光地として有名になったきっかけは、2004年に横浜高速鉄道みなとみらい線開通です。
この地域に停車する駅名が「馬車道駅」となりました。
中区にある「馬車道」というのは行政上の正式な町名ではなく、地元民へ定着した伝統的な通称。
今回は、異国情緒溢れるオシャレな街「横浜 馬車道」の歴史とおすすめスポットをお伝えします。

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馬車道の歴史

馬車道の歴史や地名の由来については、江戸時代までさかのぼります。

幕末の横浜開港にともなって、関内近辺は外国人の居留地となった。外国人達は、その関内の長さ約1kmの道を拡張する事を要請し、それが実現して街路樹等が整備されると道を馬車で行き交うようになった。
当時の人々はその光景に驚き、「異人馬車」という呼び方をしてその姿を珍しがったと言う。
そして、馬車が通る道という事で、その通りを、文字通り「馬車道」と呼ぶようになったのである。これが馬車道の名前の由来である。

関内駅周辺~馬車道~ – タイムスリップよこはま
吉田町
吉田町

幕末に横浜港が開港したことで、現在の「関内駅」周辺は、外国人の居留地となったのです。
そのため、関内には外国人の移動手段として、馬車が行き交うようになりました。
現在の馬車道は、文字通り「馬車が通る道=馬車道」と呼ばれるようになったのです。
「関内駅」近くにある、吉田橋から本町通り交差点まで続いているのが「馬車道通り」です。
この通りの歴史は古く、「日本大通り」と一緒で江戸時代の1866年に開通した通りとなっています。
馬車道は、江戸時代までさかのぼるため、とても歴史の長い街であることがわかります。
現在でも、当時の面影を感じる貴重な建造物などが数多く残っていました。

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馬車道 散歩におすすめなスポット4選

ここからは、横浜の歴史を知ることができる博物館や資料館を4つご紹介します。
すべて、みなとみらい線「馬車道駅」から歩いて行けるスポットです。
馬車道駅も、近代的で異国情緒溢れるオシャレなレンガ造りの駅舎となっていました。
訪れる際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

横浜県立歴史博物館

横浜県立歴史博物館は、神奈川県の歴史と文化を紹介する博物館です。
1904年に横浜正金銀行本店として建てられましたが、現在は国の重要文化財に指定されています。
重厚感のある佇まいが圧倒されること間違いなし。
アクセスは、みなとみらい線「馬車道駅(3番出口)」から歩いて約2分となっています。

神奈川県立歴史博物館 外観

歴史あるオシャレなカフェ「馬車道十番館」

馬車道を散策して歩き疲れたら、レトロでおしゃれなカフェでティータイムもアリですね。
馬車道十番館は、明治時代の建築様式を再現した情緒ある西洋館となっています。
レトロな雰囲気が魅力のレストランは「インスタ映え」する、ハマっ子には有名な建物です。
アクセスは、みなとみらい線「馬車道駅(5番出口)」から歩いて約4分となっています。

横浜開港の頃、海岸沿いに建てられた外国の商館は「一番館」「二番館」・・と呼ばれていました。
山手十番館は母体である勝烈庵の十番目の店として昭和42年(1967年)に明治100年を記念して建てられたものです。

横浜・関内には開港当時の面影を物語る数多くの建造物や資料が残されていましたが、大正の震災や戦災でそのほとんどが失われてしまいました。
馬車道十番館は、そのころの建築様式を参考に、明治の西洋館を再現致しました。館内に保存された開化期の文明の香りを伝える数々の資料と併せて古き良き時代を偲んで頂ければ幸いです。

当館について – 馬車道十番館

ニュースパーク(日本新聞博物館)

ニュースパーク(日本新聞博物館)は、横浜にある情報や新聞の体験型ミュージアムです。
子どもから大人まで、新聞の歴史や役割「情報を正確に伝える大切さ」を楽しく学べる施設。
アクセスは、みなとみらい線「日本大通り駅(3番出口)」から歩いて約30秒となっています。

横浜開港資料館

横浜開港資料館は、幕末の開港期から昭和初期までの横浜の歴史について展示されている資料館です。
常設展のほかに企画展が年4回ほど開催されているため、1年中楽しむことができます。
横浜開港資料館の周辺には、緑が多く生い茂っていました。
近代西洋式の建物は、趣があってとてもオシャレですね。
アクセスは、みなとみらい線「馬車道駅(6番出口)」から歩いて約5分となっています。

横浜開港資料館

横浜で博物館に行くなら中区がおすすめ – 横浜で暮らそう

横浜三塔の「キング・クイーン・ジャック」

横浜三塔とは、中区にそびえる3つの建物の塔を総称したものです。

  • 神奈川県庁本庁舎(キングの塔)
  • 横浜税関(クイーンの塔)
  • 横浜市開港記念会館(ジャックの塔)

横浜三塔と呼ばれるようになったきっかけは、昭和初期にさかのぼります。

横浜三塔(キング・クイーン・ジャック)
横浜三塔の愛称は、昭和初期に外国船員がトランプのカードに見立てて呼んだことが由来と言われています。

横浜三塔物語 – 神奈川県

建物が完成した当時は、他に目立つ建物がありませんでした。
そのため、船員たちが航海から横浜港へ入港するための目印となっていたそうです。
現在は都市開発が進んだことにより、周辺の建物で見えにくくなっています。
それぞれの建物は現在も使われているため、見学することが可能です。
ぜひ一度、足を運んでみてくださいね。
県庁へ行く場合のアクセスは、みなとみらい線「馬車道駅(6番出口)」から歩いて約7分となっています。

横浜三塔

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横浜 馬車道には「日本発祥」がたくさん

横浜港のすぐそばにあった馬車道は、開港した影響でさまざまな外国文化の玄関口となっていました。
今では、私たちに馴染みのあるものが馬車道から日本全国に広まっていったのです。
そのため、当時の流行をいち早く取り入れていた馬車道。
そんな馬車道には「日本発祥の地」となっているものが数多く存在しています。
馬車道では毎年、歴史を祝うお祭り「馬車道まつり」やイベントが開催されているのです。
イベントでは、文明開化を思わせる馬車や鹿鳴館時代のドレス姿の女性を見ることができます。
他にも、屋台・コンサートなどのイベントが盛りだくさんです。
ここからは、馬車道が「日本発祥の地」となった有名なものを2つご紹介します。

日本 アイスクリームの発祥は馬車道

1つ目は、子どもから大人まで大好きなアイスクリームです。
アイスクリームの発祥については、独立行政法人 農畜産業振興機構にて次のように紹介されています。

日本人とアイスクリームの出会いは、江戸時代末期のこと。幕府が派遣した使節団が訪問先のアメリカで食べたのが最初で、そのおいしさに驚嘆したと言われています。
そして明治2(1869)年6月(新暦7月)、町田房蔵なる人物が横浜馬車道通りで氷と塩とを使用して、日本人として初めて、アイスクリーム「あいすくりん」の製造販売を始めました。
この「あいすくりん」は牛乳、卵、砂糖で作った今に言うシャーベットのようなものと思われます。

日本アイスクリーム産業の歴史|農畜産業振興機構

実は、明治時代に発売されていた「あいすくりん」を現代風にアレンジ・再現したアイスクリームがあります。
横浜赤レンガ倉庫1階「YOKOHAMA BASHAMICHI ICE」では、当時のアイスクリームが出来立てで味わえるのです。

横浜赤レンガ倉庫1階「YOKOHAMA BASHAMICHI ICE」

日本アイスクリーム協会は、5月9日を「あいすくりーむの日」に制定しています。
そのため、馬車道商店街では毎年、5月9日に「あいすくりーむ発祥記念イベント」が行われます。
このイベントで1番の催しは、訪れた先着5,000名の方に「馬車道あいす」を無料で配布していることです。
気になる方は、是非とも足を運んでみてくださいね。
※なお、2020年の「あいすくりーむ発祥記念イベント」は新型コロナウイルスの影響で中止でした。

日本初のガス灯

1871年(明治4年)、横浜駐在のドイツ領事がガス会社の設立を神奈川県に申請。県は権益が外国人の手に落ちることを嫌い、建設業や旅館業などを手広く営む高島嘉右衛門(たかしま・かえもん)に相談しました。高島は準備会社である日本社中を結成、フランス人技師のアンリ・プレグランを招き、1872年、横浜瓦斯会社を設立しました。自前でガスを製造し、同年9月29日(新暦の10月31日)には横浜の大江橋から馬車道、本町通りに並べられたガス燈が点灯されました。ガス燈は文明開化の象徴として急速に普及、1874年には東京・銀座通りに85基のガス燈が設けられ、銀座名物となりました。

ガスの記念日について – 一般社団法人 日本ガス協会

馬車道には「日本初のガス灯が灯された場所」として、東京ガスの協力で設置された案内板がありました。

「イギリスからやってきたガス灯たち」案内板

ここまで、馬車道にたくさんの「日本発祥」のものがあることをお伝えしました。
そのため、馬車道の歩道にはたくさんの「日本発祥」をモチーフにしたタイルがあります。
馬車道を歩きながら、探してみてくださいね。

馬車道 タイル2
日本初のガス灯
馬車道 タイル1
海外から持ち込まれた馬車

ハマっ子が教える「横浜発祥グルメ」おすすめスポット – 横浜で暮らそう

馬車道の歩き方

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
ここまで、中区にある「馬車道」の歴史とおすすめスポットをお伝えしました。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
日本の近代化に大きく貢献した「馬車道」には、今でも当時の雰囲気を感じることができます。
異国情緒溢れるオシャレな街「馬車道」を観光がてら、散策してみるのもアリですね。
そんな「馬車道」で、歴史を感じてみてはいかがでしょうか。

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