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源頼朝を勝利に導いた横浜のパワースポット「瀬戸神社」ってどんなところ?

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源頼朝を勝利に導いた横浜のパワースポット「瀬戸神社」ってどんなところ?
日本の地名で「金沢」と言えば、石川県金沢市が有名です。
実は、横浜市内にも「金沢」と付く区があります。
横浜市金沢区の「金沢八景」は、歴史的にも有名なのです。
世界的に有名な浮世絵師・歌川広重(安藤広重)も「金沢八景」の作品を数多く描いていました。
ここでは、そんな「金沢八景」にある神社「瀬戸神社」を紹介するコンテンツです。

源頼朝を勝利に導いた横浜のパワースポット「瀬戸神社」ってどんなところ?

私たちの生活で、切っても切り離せないものの1つに「神社仏閣」があります。
これらの習慣や行事には、日本古来の宗教である神道や仏教が大きく関わっているからです。
現在でも、地域によって宗教に由来した伝統や祭事などが数多く行われています。
このような習慣が本格的に始まったのは、鎌倉時代の初代将軍・源頼朝からではないでしょうか。
その源頼朝を将軍に導いたとされるパワースポットが横浜市金沢区にあるのです。
今回は、鎌倉時代に創建された歴史ある神社「瀬戸神社」についてお伝えします。

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瀬戸神社の由緒と歴史

瀬戸神社は横浜市金沢区にあり、現在ではパワースポットとしても有名な神社です。
その歴史は古く、鎌倉時代にさかのぼります。

中世都市鎌倉の外港として栄えていた武蔵国六浦庄(現金沢区全域)における中心的な神社。
治承四年(1180)に源頼朝が伊豆三島明神(三島市三嶋大社)を勧請したのが起源とされています。祭神は大山祇命(おおやまつみのみこと)。

「瀬戸神社」案内板より

源頼朝がこの地で挙兵の戦勝を祈願し、1180年に伊豆三島明神を勧請したことが始まりとされています。
「瀬戸神社」という名前の由来は、潮の満ち引きに内海の海水が渦を巻いて出入りする「瀬戸」から来ています。
もともと、瀬戸神社は平潟湾と入り江が交わる潮流の速い海峡を望む難所にありました。

そのため、神聖な場所「瀬戸」は、海上交通事故が多発する危険な場所でもありました。
現在は大きな建物で見えなくなってしまいましたが、境内から「瀬戸」が見えていたそうです。
そこで、500年頃(古墳時代)から豊かな幸をもたらす「海の神々」が祀られました。
これが、瀬戸神社の起源とされています。

大昔、今日の泥亀町から釜利谷東一帯は大きな入江でした。この入江と平潟湾とは、今日の瀬戸橋の位置にあたる狭い水路状の海峡でつながっていました。
この小さな海峡は、潮の干満の度に内海の海水が渦を巻いて出入りする「せと」でした。古代の人は水流の険しい「せと」を
豊な幸をもたらしてくれる神々をここに祭りました。これが瀬戸神社の起源で、発掘された祭祀遺物などから古墳時代に遡るころと考えられます。

「由緒」瀬戸神社略縁起 パンフレットより

それ以降、地域の人々には古くから「六浦港の守り神」と呼ばれ、親しまれています。
ちなみに、本殿前で一対になっている狛犬は、東照宮から移設されたものなのです。
創建は1180年(鎌倉時代)ですが、現在の社殿は権現造りで1800年に建造されました。
そのため、800年以上の歴史がある貴重な文化財が数多く保管されているのです。

特に貴重なのは「木造舞楽面」で、国指定重要文化財(彫刻)に登録されています。

鎌倉時代初めの勧請を伝える瀬戸神社創建期の舞楽面です。
鎌倉時代の舞楽面は地方では極めて珍しく、関東における本格的な舞楽面として貴重な資料です。

「国指定重要文化財(彫刻)木造舞楽面」案内板より

他にも貴重な品々が保管されていますが、本物は見れないため、注意しましょう。
また、横浜市指定天然記念物となっている「大カヤ」も、高さ10~15mで推定樹齢100年以上とされています。
この大カヤは、関東地方でも数少ない貴重な老大木です。
境内を覆う立派な木々「社叢林(しゃそうりん)」は、1995年に横浜市指定文化財に登録されています。
まるで、ジブリ映画に世界に入り込んだような圧巻の景色でした。

境内右側の「手水舎」裏には、緑が生い茂る立派な庭園が広がっていました。
5~6月の梅雨は、白/桃/青/紫など色鮮やかな紫陽花(アジサイ)が境内に咲き誇ります。
金沢区内の「紫陽花(あじさい)おすすめスポット」となっているため、要チェックです。
秋になると、イチョウの葉で境内が黄色に染まるため、こちらも見逃せませんね。

瀬戸神社への行き方は?

そして、瀬戸神社までの行き方と、交通アクセスについてお伝えします。
瀬戸神社は、車と電車のどちらからでも行くことができます。
まず、電車で訪れる場合の交通アクセスです。

[電車で行く場合]

  • 京急線「金沢八景駅」下車 徒歩5分
  • 横浜シーサイドライン「金沢八景駅」下車 徒歩5分
金沢八景駅
京急線「金沢八景駅」
金沢八景駅
横浜シーサイドライン「金沢八景駅」

京急線「金沢八景駅」から「横浜駅」までの所要時間は、約18分です。
京急線「金沢八景駅」の1日平均乗降者数は、59,588人となっています。(2019年度)
京急線内全74駅の乗降者数別では、9位と利用者の多い駅です。
京急線「横浜駅」方面からお越しの方は「快特」を利用するとスムーズです。
京急線「金沢八景駅」は「快特」以外にも、すべての車両が停車します。
(※「快特」は、京急線で一番の停車駅の少ない電車のことです。)

京急線

次に、車で訪れる場合の交通アクセスです。

[車で行く場合]

  • 横浜横須賀道路「朝比奈IC」から、国道16号線で約3.6km
  • 首都高速道路湾岸線「幸浦」出口から、国道357号線で約5.4km
国道16号線

境内には駐車場がないため、近くにある「イオン金沢八景店」の駐車が利用可能です。
ただ、毎年初詣には買い物する方で混雑するため、公共交通機関の利用をおすすめします。

金沢八景 金沢文庫の違いとは? – 横浜で暮らそう

ご利益と御朱印について

ここからは「横浜のパワースポット神社」と言われる瀬戸神社についてお伝えします。
御祭神は、大山祗命(おおやまつみのみこと)ですが、須佐之男命(すさのうのみこと)など全部で11柱もあります。
そのため、多方面にわたってたくさんのご利益があるのです。

おもに「交通安全/商売繫盛」にご利益があります。
他にも「厄除け/家内安全/金運招福/子孫繁栄/安産/五穀豊穣」などにご利益があるようです。
また、瀬戸神社の由来となった「交通安全(海の安全)」も祈願できます。
そして、菅原道真を祀っていることから「合格祈願/学業成就」にもご利益があるのです。
境内左側には朱色の絵馬掛けがあり、たくさんの合格祈願が書かれた絵馬がありました。

瀬戸神社では、ここ数年で女性を中心に人気を集めている「御朱印」も頂けます。
御朱印は、境内左側のお守りや絵馬なども頂ける授与所で受け付けていました。(初穂料:500円)
瀬戸神社の御朱印は珍しく、瀬戸神社と琵琶嶋神社の2種類の御朱印があります。
ただ、何も言わなければ瀬戸神社のみとなってしまうため、どちらも希望する場合は事前に言っておきましょう。
力強く「瀬戸神社」と書かれ、神社印のほかに鎮護國家が刻まれた朱印が捺印されます。

通常の御朱印にあわせて、期間限定のデザインがあることも魅力の1つです。
5~6月は紫色で「紫陽花」、7~8月は水色の文字で「夏詣」と捺印されます。
このように期間限定のデザインがあると、何度も訪れて御朱印を集めたくなりますね。

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海に浮かぶ琵琶島神社 瀬戸神社との関係とは?

琵琶島神社は、国道16号線を挟んだ瀬戸神社の向かいにある神社です。
琵琶島(びわじま)は、平潟湾に浮かぶ周囲60mに満たない小さな島となっています。
そのため、神社の境内を横から見ると、海から出っ張ったように見えるのが特徴です。

源頼朝が三島明神を勧請して瀬戸神社を創建した際に、妻の北条政子が夫にならって、信仰していた琵琶湖の竹生島弁財天を勧請したことが始まりです。
創建は瀬戸神社と同じく1180年で、海中に島を築いたことが現在の形となっています。
神社の本殿までが長く、両端には松の木がずらりと並んでいました。

途中には朱色の小さな橋もありました。
これを渡ると見晴らしの良い柵に囲われた本殿が見えてきます。
勧請した竹生島弁財天の琵琶湖と、島の形が似ていたことからその名がついたそうです。
御祭神は、立ち姿なので「立身弁財天」や「琵琶島弁財天」とも呼ばれています。

参道入口右側には、黒い大きな石「福石」がありますが、これは金沢四石の1つです。
神社左側の海中にあったものが、1966年の国道16号線工事拡張の際に現在の場所へ移設されました。
この福石は、源頼朝が瀬戸神社の参拝に平潟湾で禊(みそぎ)をする際に衣服を掛けたとされています。
そのため、幸運をもたらす「福石」や「呉服石(ご福石)」とも呼ばれていました。

また、鳥居を抜けた左側には「横浜金澤七福神 弁財天」が出迎えるように建っていました。
歌川広重(安藤広重)の描いた「金沢八景」に「瀬戸の秋月」という作品があります。
この版画の絵は、この周辺から夜景の美しさを描いたものです。

金沢八景(歌川広重)のうち瀬戸秋月(神奈川県立金沢文庫所蔵)
時代から紐解く金沢 – 横浜市金沢区

瀬戸神社は初詣でも有名

瀬戸神社は、地元の方々に有名な初詣で人気の神社です。
年の瀬から元日にかけて、毎年さまざまなイベントが行われます。

初詣

大祓/茅の輪神事
半年に1度(歳末)、茅の輪をくぐってお祓いする神事です。
開催日時:12月31日(火)15:00~

鶏鳴神事(歳旦祭)
ニワトリの鳴き声を上げて、幸福な新年の夜明けを祈願する神事です。
鳴き声を境内の御神前で聞くことができれば、その年は良い年になると言われています。
そして、この参拝者には甘酒などもふるまわれます。
開催日時:1月1日(元日)0:00~

境内は広くないため、参拝の順番待ちに歩道まで出て並ぶことも珍しくありません。
また、神社からは海が近くて寒いため、冬の初詣には完全防寒で行きましょう。
初詣はたくさんの参拝客で混雑するため、公共交通機関の利用をおすすめします。
1年に1度の初詣は、ぜひ瀬戸神社へ参拝してみませんか。

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週末は横浜 金沢八景にある「瀬戸神社」へ行こう!

最後まで読んでいただきありがとうございます。
ここまで、源頼朝を勝利に導いたパワースポット「瀬戸神社」の魅力をお伝えしました。
鎌倉時代から続く歴史や創建の由緒などを知れば、より一層楽しめるかもしれません。

歌川広重が描いた「金沢八景」の景色をのんびりと散策しながら、眺めるのもアリですね。
週末は、鎌倉時代から続く歴史の面影を追い求め、瀬戸神社を訪れてみませんか。

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