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横浜 鶴見区の馬場花木園は歴史ある風致公園

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横浜 鶴見区の馬場花木園は歴史ある風致公園
横浜市鶴見区の住宅街に位置し、四季折々の植物が楽しめる風致公園「馬場花木園」。
2019年に行われた園内のリニューアルでは、さらに敷地面積を拡大しました。
公園は、景観の美しさから「都市公園等コンクール」で国土交通大臣賞を受賞するほど。
ここでは、鶴見区の歴史ある公園「馬場花木園」を紹介するコンテンツです。

横浜 鶴見区の馬場花木園は歴史ある風致公園

横浜市の最東端に位置する海と山に囲まれた自然豊かな「鶴見区」。
そんな鶴見区の住宅街にある美しい庭園が見どころの穴場スポットをご存知でしょうか?
それが、緑豊かな自然に囲まれている本格的な風致公園「馬場花木園」です。
住宅街の一角にあるため、知らなければ「こんなところに庭園が?」と疑ってしまうほど。
園内へ入ると、外観からは想像できない別世界へ訪れたような景色が広がっています。
そして1番の魅力は、園内すべてのエリアを無料で楽しめることです。
「馬場花木園ってどんなところ?」「見どころは何?」「アクセスは?」
今回は、横浜市鶴見区の住宅街にある風致公園「馬場花木園」をお伝えします。

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馬場花木園ってどんなところ?

馬場花木園は、横浜市鶴見区馬場2丁目にある回遊式の庭園が特徴的な風致公園です。
ちなみに、風致公園とは特殊公園に分類される都市公園の1つを指します。

緩衝緑地等>特殊公園

風致公園、動植物公園、歴史公園、墓園等特殊な公園で、その目的に則し配置する。

公園とみどり 都市公園の種類「都市公園」- 国土交通省

なかでも、自然風景の趣や味わいを受け入れ、楽しむことが目的となっている公園のこと。
園内は、その良好な自然環境によって土地が整備/配置されています。

馬場花木園から見える住宅街

1999年、横浜市によって開園した馬場花木園の敷地面積は、21,564㎡です。
住宅街の一角とは思えないほどの広さで、園内を歩いていてもその広さに驚きました。
エリアは大きく3つに分かれており「池/山野草/古民家」となっています。
2019年には、この古民家エリアがリニューアルオープンしたのです。
そのため、園内敷地面積がさらに拡大し、現在は約22,000㎡となっています。

園内を入る前の案内板には、このような記載があります。

馬場花木園は、豊かなみどりに囲まれた、市内では珍しい和風の庭園です。
谷戸(やと)の源流部に当たる地形を生かし、池の周りを中心に、ぼたんやしょうぶをはじめ四季おりおりの花々を楽しむことができます。また、別棟の茶室は、これらの庭園を背景に、茶会等で利用できます。

「馬場花木園御案内」案内板より

園内の入口となる門は正門と裏門の2つがあり、どちらから入っても楽しめます。
正門側入口は、お屋敷みたいに立派な門構えで「馬場花木園」と書かれているのです。
比較的新しい正門を進むと、管理事務所/自動販売機/トイレ/休憩所が見えてきます。
すでに入口だけでも、緑が多い場所であることが分かりますね。

正門
裏門

休憩所には椅子と机が用意されており、水分補給を取ったり、勉強している方がいました。
他にも、園内に関する掲示板・季節の植物がスクラップされたコーナー・絵本もあります。
過去には、子ども向けに紙芝居読み聞かせなどのイベントも開催したことがあるそうです。
その先には、2か月前の事前予約で利用可能なガラス張りの茶室もあります。(有料)
中へ入れませんが、和室で8畳/6畳/4畳(控え室)と3つの部屋があるそうです。
茶道/華道/句会/読書会など、文化活動の場として使用されることが多いそうですよ。

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園内の見どころは?

ここからは「馬場花木園」の園内を詳しくご紹介いたします。
訪れる際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

四季折々の植物が囲む「池エリア」

まず最初は、管理棟の横にある小径をまっすぐ進むと、大きな池が見えてきます。
池のまわりには、回遊式の日本庭園を感じさせる植物や遊歩道などが整備されていました。
遊歩道は「八つ橋」という木橋で造られているため、歩くと木の軋む音が聞こえるのです。
また、池のすぐ近くには東屋という屋根のあるベンチ付きの休憩スポットがあります。

訪れた際は、6月下旬〜夏頃まで蓮の花が見頃の時期で、ここからの眺めは絶景でした。
蓮の花は早朝に咲いて、昼間に閉じてしまう特性があります。
この日は昼過ぎに訪れたため、花は閉じていました。
広い池と東屋は、まさに「日本の風景」といった雰囲気があり、とても風情を感じますね。
ただ、この庭園は長い年月を掛け、たくさんの手入れによって現在の姿となっていました。

他にも、青々とした芝生が気持ち良い広場と、緑豊かな木々がたくさんあります。
5月頃から順番に見頃を迎えるのがフジ/アヤメ/カキツバタ/ハナショウブです。
冬以降には、スイセン/梅/菜の花/桜が咲くため、いつ訪れても季節の花が楽しめます。
鶴見区では桜の名所としても有名ですが、一面オレンジ色となる秋の紅葉も見逃せません。
池エリア周辺で咲く見たい植物の見頃時期に合わせて訪れるのもアリですね。

竹林の景色が壮大な「山野草エリア」

青々とした竹林の景色が壮大な「山野草エリア」は、園内北側にあります。
急勾配の階段を上った先にあるのが、山野草エリア一番の見どころの「竹林」。
この立派な竹林は、京都にある「竹林の小径」のような静けさに包まれた空間です。

竹林はどれも見上げるほどの高さがあり、とても迫力がありますね。
暑い夏はマイナスイオンでとても涼しいため、ぜひ体感してみてはいかがでしょうか。
土の中から、ニョキニョキと成長中のタケノコも生えていました。
都会では滅多に見ることができないため、とても貴重です。
他にも多くの野草が生えているため、野草好きの方にはたまりません。
なお、馬場花木園へ向かう道なりでもいくつか小さな竹林を見かけました。
馬場の住宅街エリアに現在もこのような場所が残っているのは、市内でも珍しいです。

旧藤本家住宅のある「古民家エリア」

古民家エリアは2019年にリニューアルされ、敷地面積がさらに拡大しました。
ここには、古民家として「旧藤本家住宅」の主屋と東屋が並んでいます。
屋敷があった一部エリアと、その周辺にある土地を横浜市が藤本家から譲り受けたのです。
その後、整備された公園は「馬場花木園」として開園しました。
そのため、旧藤本家住宅の方が先に存在し、そこに馬場花木園が開園したことになります。
東屋は中へ入って見学することはできないため、外から住宅を眺めるだけです。

そもそも、藤本家住宅の藤本さんはどのような方だったのでしょうか?
藤本家の先代である広島県出身の藤本幸男氏は、鶴見区で設計事務所を経営されていた方。
旧藤本家の主屋は、江戸時代末期〜明治初期に港北区篠原町で建築されました。
住宅完成後、いつから人が住み始めたのかは定かではありません。
分かっているのは、澤野寅次郎氏が1913年に住宅を現在の場所へ移築したことだけです。
その後、澤野氏が某企業へ屋敷を売却し、1942年に藤本氏がその企業から購入しました。
藤本氏は、実際に住宅として2011年まで住んでいたそうです。

主屋は実際に住宅の中へ入り、部屋の隅々まで見学することができました。
住宅の中へ入ると、歴史を感じる造りでタイムスリップしたような雰囲気を味わえます。
昔ながらの住宅といった感じで、当時のまま保存されているのです。
靴を脱ぎ、一段上がったところが居間となっていました。

室内も実際に暮らしていた当時の状態がそのまま展示されており、とてもリアルでした。
囲炉裏や箪笥など、現在はあまり見られないものばかり展示されています。(触れません)
歴史ある木造住宅のため、ジメジメとした畳や茅葺屋根の香りもしました。
また、日本の夏の象徴である縁側にあった風鈴と簾は見ているだけで涼しくなりますね。

他にも、写真とともに解説付きの分かりやすいパネル展示もありました。
ここには、馬場花木園だけなく、公園やその周辺「馬場の歴史」まで紹介されています。
古民家は、リニューアルの工事で「曳家(ひきや)」という技術が用いられたそうです。
曳家では、建築物を解体せずそのまま水平に移動しながら移築・改修することができます。

旧藤本家住宅ですが、2017年に「横浜市特定景観形成歴史的建造物」へ指定されました。
そして、景観の美しさから2020年に「都市公園等コンクール国土交通大臣賞」を受賞。
さまざまな評価を受けていることからも、歴史と後世へ残す建物の重要性を感じますね。

開園時間と休園日は?

馬場花木園の開園時間は、基本的に9時〜17時となっています。
その他に、7月~8月は閉園時間が1時間延長され、18時まで開園していました。
ただし、旧藤本家住宅の見学は16時までとなっているため、ご注意ください。
園内すべてを見てまわる場合は1時間程度かかるため、余裕を持って訪れましょう。
休園日は、毎月第3火曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始(12月29日〜1月3日)です。
その他の土曜/日曜/祝日は開園しているため、平日以外も楽しめるのは嬉しいですね。

馬場花木園への交通アクセスについて

最後に、馬場花木園への行き方と交通アクセスについてお伝えします。
アクセスは、最寄り駅のJR線「鶴見駅(西口)」と東急東横線「菊名駅」からバスです。
JR線「鶴見駅(西口)」からバスで行く場合は、横浜市営バスで約17分となっています。
「鶴見駅駅西口」バス停では、横浜市営バス「41系統/38系統」に乗車しましょう。
「西寺尾建功寺前」バス停で下車し、歩いて約8分です。
なお「鶴見駅西口循環行き」バスでは最寄りのバス停に停車しないため、ご注意ください。

東急東横線「菊名駅」からバスで行く場合は、横浜市営バスで約12分となっています。
「菊名駅前」バス停では、川崎鶴見臨港バス「鶴01系統」に乗車しましょう。
「東高校入口」バス停で下車し、歩いて約8分です。
建功寺とは反対の銀行やファミレスなどがある方面へ道なりにまっすぐ進みます。
交通量の多い道をしばらく進むと、電柱に「馬場花木園」の案内が出ていました。
案内が出ている次の横断歩道を渡って左折し、住宅街へ続く坂道を上がっていきます。

住宅街を歩くため、途中で道に迷うかもしれません。
そんな時の目印は、まっすぐ進むと右側に見えてくる「鶴見テニスガーデン」です。
ここを通り過ぎ、さらに約200mまっすぐ進むと左側に園内入口が見えて到着となります。
そして、園内には駐車場がないため、車で訪れることはおすすめしません。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。
ここまで、横浜市鶴見区にある「馬場花木園」の見どころをお伝えしました。
少しでも参考になれば幸いです。
池 庭園 古民家 山野草 竹林 茶室 など…
見どころがたくさんあり、1つ1つ丁寧に見るなら1時間ほど必要でした。
旧藤本家住宅は歴史を知ってから訪れると、また違った楽しみ方ができるかもしれません。
植物や庭園が好きな方には、ぜひ訪れてほしい鶴見区の隠れた名所となっています。
「こんなに美しい園内が無料で楽しめるの?」と驚いてしまうほど立派な庭園でした。
そんな四季折々の植物が咲く美しい日本庭園「馬場花木園」を満喫してみませんか。

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